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高校受験の入試制度について正しく理解しよう

この記事の著者

曽根 大樹 / 事務責任者

「高校受験の入試制度について教えてほしい!」
「入試制度が複雑で、よくわからない…」
「一般入試と推薦入試の違いについて知りたい」

高校受験の入試制度はここ数年で多様化しているので、このようなお悩みを抱えている保護者の方も多くなっています。
そこで!この記事では、高校受験の制度をくわしく解説していきます。また入試制度に合わせた対策法もご紹介しています。ぜひ参考にしてみてくださいね。

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高校受験に存在する入試制度を詳しく解説!

高校受験に存在する入試制度を詳しく解説!

高校受験も一昔前までは大学入試よりも遅れていて、一般入試か推薦入試かといった二者択一的な受験がほとんどでした。
しかし、昨今では一般入試の他にもさまざまな推薦入試が出来ていて、お子さんの学力レベルや受験日程にあわせてトライできるようになっている点に要注目です!
その入試制度をすべて紹介すると次のような形になります。

各学校形態で入試制度はかなり異なっているので、お子さんが受験したいと考えている高校が「公立か私立か」をまずは確認してから入試制度の解説を見てくださいね。

1.公立一般入試

保護者の方の世代で入試というと、一般入試を想像される方が多いでしょう。
一般入試とは、当日に配布される受験問題に解答して得点した点数で合否が決まる入試です。
ただし、公立高校の入試は内申点や当日の面接などの評価点も加わり、今までの中学校生活をどのように過ごしてきたかが問われると考えておきましょう。
具体的に評価されるポイントをまとめておくと次のとおりです。

評価ポイント
  • 当日の学力テスト点数
  • 内申点
  • 面接の評価

もちろん学校によって一般入試の評価基準は異なることもあります。ですから、公立高校の入試をするときには必ず入試要項を確認してから出願するようにしてください。

2.公立推薦入試

続いては公立高校の推薦入試です。
推薦入試には次の形態があることを押さえておきましょう。

公立高校 推薦入試の形態

  • 一般推薦
  • 特別推薦(文化・スポーツ推薦)

それぞれの特徴を解説していきます。

一般推薦

一般推薦とは、高校が提示する推薦条件をクリアしているお子さんが受験できる入試です。
入試内容は高校によって異なっていて学力試験が課されないのが通常ですが、なかには一定の学力水準を必要として学力試験を課してくる高校もある点に注意が必要です。
入試内容は作文や小論文、集団討論とたくさんの種類があり年度ごとに変わる可能性もあります。そして何よりも推薦全般には内申点(調査書)の内容が大きな加点要因になっているので、そもそも内申点が悪いと受けられない恐れがある点にも注意しましょう。

特別推薦(文化・スポーツ推薦)

特別推薦は、文化技能やスポーツ技能といったお子さんの卓越したスキルを活かしたいという高校から声が掛かることがほとんどです。
表面上、在学中の中学校からの推薦という形にはなりますが面接や試験は形式的なものになり、ほとんどの場合、合格すると考えておいて問題はありません。
ただし、高校側から特別推薦を受けるためには厳しい条件が課されます。

条件(例)

  • 学校での生活や内申点の評価がいいこと
  • 技能について最低でも都道府県大会でベスト8以上に残ること(強豪高校の場合コネクションも必要)
  • 推薦された技能を使う部活動に高校合格後入部すること

この形式の入試を突破するためには、都道府県ごとの特別推薦の制度を知っておく必要があるので、より詳細な情報を知るためには中学校1年生のときから志望校を決めて学校の先生などに相談をしておいたほうがいいでしょう。

3.私立一般入試

ここまでは公立高校における入試情報をお伝えしてきましたが、次からは私立高校の入試形態についてお伝えしていきます。

まずは私立の一般入試ですが、公立高校と同様に学力試験が行われる一般入試があり、当日の点数で合格点が決まる形式が多いです。

私立高校の場合には内申点があまり加味されない可能性もあり、純粋な学力試験での結果が入試結果に直結すると考えておきましょう。
ただし、私立試験は学校ごとに決められたルールに則って行われるため、公立高校と同様にどのような形式や評価で試験を受けるのかを確認しておく必要があります

併願確約・併願優遇

併願確約・併願優遇とは

【併願確約】神奈川県の私立高校で使われている名前。
【併願優遇】東京都の私立高校で使われている名前。
公立高校を第一希望としている受験生が公立高校を不合格となった場合に、各私立高校が定めた条件をクリアしていれば、ほぼ合格を保証される仕組みです。
また、併願する私立高校のことを「併願校」と呼びます。

※併願確約・併願優遇制度の有無はきちんと調べましょう。
※各私立高校で定めている条件を確認しておきましょう。

私立一般入試は主に公立高校と併願される場合が多いため、併願確約・併願優遇といった入試形態も存在しています。
この試験制度は第一志望の公立高校に受からなかった場合、受験して合格した私立高校に入学することを条件に試験に内申点の加点を受けられる制度です。

具体的な流れとしては次のとおりになります。

併願確約・併願優遇制度を受けるための具体的な流れ

  • 受けたい私立高校が設定している内申点等の基準をクリア
  • 中学校の先生と私立高校の間で、併願確約・併願優遇を利用することを話し合う
  • 学力試験を受ける

このような流れで一部推薦入試のような流れが組み込まれます。
そのため、他のお子さんよりも有利な条件で受験が可能になるので利用できる受験生は利用したほうがいいでしょう。

第一志望優遇

第一志望優遇とは

私立高校の一般入試で、合格したら入学することを前提として優遇する制度。入試得点に加点など受けられる制度です

第一志望優遇は、先ほどの併願確約・併願優遇を私立高校受験に応用した一般入試と考えていいでしょう。というのも、第一志望優遇制度は、第一志望以外も私立高校を受けることを目的として利用されるからです。
仮に第一志望を公立高校にするのであれば、併願確約(神奈川県)・併願優遇(東京都)制度を適用すれば私立高校への合格が保証されます。

この第一志望優遇よりも、確実に第一志望校としている私立高校への入学確率をあげる方法は、次の専願推薦・単願推薦なので、利用できるお子さんは次の形式を選んだほうがいいでしょう。

4.私立推薦入試

私立高校を第一志望とするお子さんを対象とした優遇措置には、単願・専願推薦という推薦入試制度があります。

単願・専願推薦とは

私立高校を第一志望とする推薦入試で、合格したら必ずその私立高校に入学することが条件となります。
(単願:主に首都圏で使われている用語。専願:首都圏以外の地域で使われている)

この推薦形式は合格したら受験した私立高校に必ず入学することを条件に優遇を受けられる入試制度で、「やっぱり、公立高校にチャレンジしたい!」という要求は通らないことに注意しなければなりません。
また、この形式の推薦入試を受けられることになったら、よほどのことがないと受験に落ちることはありません。

もちろん受験倍率が高ければ落ちる可能性もありますが、超有名高校でもない限り合格が難しいといわれることはないでしょう。
入試形式は学力試験を受験するか公立高校の入試のように面接や集団討論などがあるかは高校によって異なる点に注意しましょう。

高校受験の一般入試はどのような勉強をするの?

高校受験の一般入試はどのような勉強をするの?

ここまで高校受験の制度について解説してきましたが、一般入試に向けた注意点や勉強の進め方の内容についてより細かく見ていきましょう。
具体的な内容は次のとおりです。

学力テストでの選抜が一般的

学力テスト

公立高校・私立高校ともに一般入試は学力テストでの選抜が一般的です。
内申点や面接などの評価点も学力テストがボロボロになってしまうと、あまり意味はありません。
たとえば、内申点が高く合格安全圏と考えられていたから勉強せずに受験に向かったら、見事に受験に失敗してしまったというお子さんも毎年多数います。
ですから、合格安全圏といわれても学力試験が終わる当日まで手を抜かずに勉強を頑張りましょう。

勉強スケジュール

勉強スケジュール

受験勉強を始めるタイミングとして多いのは、一般的には「中学3年生の夏から」と言われていますが、これは、部活の最後の大会やイベントが夏に行われることが多く、部活を引退してから受験勉強を始める中学生が多いためです。

一般入試では内申点も見られますし、過去の内申点だけはどんなに努力しても挽回できません。中学3年生で学ぶ内容は今まで学んできたことの総まとめになるので、定期テストの勉強をまずは頑張るところからスタートしていきましょう。


学校ごとの傾斜配点にも注意しよう

傾斜配点とは

入学試験の合否を判定する際に、特定の教科の評定に一定の倍率をかけて点数化すること。学校が重視する学科や科目に傾斜配点を実施する場合が多い。

傾斜配点の場合

一般入試にも特色のある入試は導入されていて、学校ごとの傾斜配点にも注意していきましょう。
進学校にある理数科やその他の特徴のある学校の場合、傾斜配点が採用されている可能性があります。
たとえば、理数科の場合、数学と理科の点数が通常の2倍の配点がなされ、他の教科はそのままにされることもあるでしょう。
このような場合、得意な科目で受験できるので一見優しそうに見えますが、ケアレスミスでの失点がそのまま高校受験での失敗につながります。

分割募集では選考方法が変わる

分割募集とは

あらかじめ募集人数を前期と後期に分けて行う入試のこと。

分割募集:前期の後期の比率について

分割募集とは公立高校の分割前期募集と分割後期募集を指しています。(*1)
都立高校の場合、分割前期募集の学力検査と調査書点の比率が7:3(*2)、分割後期募集の比率が6:4と異なり(*3)、面接、小論文、作文、実技検査を実施する高校もあります。このように入試は時期や受ける学校によって異なることがあると考えておきましょう。

*1:名称は都道府県により変わります。
*2:分割前期募集の学力検査の得点と調査書点の比率は、原則「7:3」。芸術科・体育科は「6:4」。
*3:分割後期募集の学力検査の得点と調査書点の比率は2パターンある。「6:4」「5:5」。

分割募集の選考方法はどこで知ることができる?

都道府県の分割募集の選考方法は、各自治体のホームページで発表されます。

【首都圏のホームページ】
東京都:都立高等学校
引用元:東京都教育委員会
神奈川県:神奈川県公立高等学校入学者選抜について

引用元:神奈川県ホームページ

千葉県:高等学校入学者選抜情報
引用元:千葉県ホームページ
埼玉県:埼玉県公立高等学校入学者選抜情報
引用元:埼玉県ホームページ
茨城県:県立学校入試情報
引用元:茨城県教育委員会
群馬県:教育委員会
引用元:群馬県ホームページ
栃木県:入学選考・選抜
引用元:栃木県ホームページ

高校受験の推薦入試突破にはどんな勉強をするの?

推薦入試突破に必要な勉強とは

続いては高校受験の推薦入試を突破するための勉強方法をお伝えしていきます。
具体的な内容は次のとおりです。

基本的に学力テストはあると考えたほうがいい

学力テスト

推薦入試は基本的に学力試験はあると考えて準備しておくことが必要です。
というのも、毎年のように推薦入試の内容は変わりますし、推薦入試要項が発表されてから受験勉強の準備をしても遅くなる可能性が高いからです。

また推薦入試の場合、学力試験の内容が考慮されないこともありますが、当日のテストの点数があまりにも酷い場合には落とされる可能性もあるでしょう。
とくに専願・単願推薦の場合、内申点と受験時の点数に大きな開きがある場合、お子さんが通っている中学校からは推薦を取らないという判断を高校側が行う恐れもあります。

当日のテストの点数が悪ければ落ちることもある

0点はダメ

先ほどもお伝えしましたが、当日のテストの点数が悪ければどれだけ内申点が優れていても落ちてしまう恐れがあります。
推薦入試のテストには学力試験や面接、作文などの多くの種類があり、どのテスト形式でも「0点」はダメです。

それに加えて受かるものだからと試験を中途半端に受けていると、試験官に様子を見破られてしまい合格取り消しになる可能性もあります。
高校は義務教育ではないため、入学前に正当な事由があるなら合格取り消しは十分にありえると考え常に全力で戦うようにしていきましょう。

その他にも特別な入試準備をする必要もある

面接

当日のテストではさまざまなものが出題される可能性もありますが、とくに大切なのは面接対策です。
面接はイメージ通り対面で面接官と話す試験内容ですが、あがり症であったりコミュニケーションが苦手なお子さんは苦戦するでしょう。
面接練習をせずに受験してしまうと頭が真っ白になってしまって何も話せなかったという事態に陥りかねません。

また、集団面接を行う学校もありますので、集団面接では他の受験生の答えをきちんと聞いておく必要があります。他の受験生の同じ答えでも問題ありませんが、自分なりの理由をきちんと述べることができて入学したい意思が伝えるようにすることです。
ですから、先生や保護者の方、そして時には第三者の方の力を借りて何度も練習しておくといいでしょう。


高校受験で志望校を選定するポイント

高校受験で志望校を選定するポイント

最後は志望校選びについておさらいしましょう。
志望校を選定するポイントは次のとおりです。

直前期までは受かる高校よりも行きたい高校を選択する

高校受験で志望校を選定するポイントの一つ目は、直前期までは受かる高校よりも行きたい高校を選択することです。
受験に慣れていない、もしくは競争慣れをしていないお子さんだと安全圏にある高校を受験したいと考える傾向にあります。
ただ、「今安全圏であること」と「受験当日に安全圏であること」はまったくことなるものであり、大抵の場合安全圏を志望校にすると偏差値もみるみる落ちてしまう傾向にあります。
ですから、直前期まではお子さん自身が行きたい高校を選択し続け、どうしても無理と判断できるときにだけ安全圏に変更するといった受験スタイルを取るといいでしょう。


一度決めた受験校は変更してもいい

仮に安全圏の高校を選択したとしても、期限が来るまでは受験校を変更してもOKです。
たとえば、無理だと思っていても「やっぱり志望校を受験して、受験を終えたい!」と考えるお子さんもいるでしょう。
高校入学はあくまでスタートラインに過ぎず、どれだけ必死に努力して勉強したかは後々の人生に影響してくるものです。
もちろん今の段階ではわからないかもしれませんが、受験に対して真摯に向き合い努力した姿勢は社会人になってからも必ず役立つと考えておくといいでしょう。

推薦入試は取り消せないので要注意

ただし一点注意が必要なのは推薦入試は取り消せないことです
推薦入試を受けると決めると、中学校の先生が調査書や願書などを提出してしまい高校が受理すると原則変更できないと考えてください。
推薦入試は一般入試と違い自由が制限される代わりに、入試の優遇措置が受けられる試験形態なので、この点も含めて判断するといいでしょう。

推薦入試は取り消せないので要注意

最後は受験校を決めるときに受験対策が今現在できる高校であるかも判断基準になります。
というのも、高校のなかには中学校1年生からの内申点を評価する高校も含まれるからです。
受験期になってからこのような高校に志望校を変えても絶望的な中で勉強することになるためあまりおすすめできません。
それよりも今から受験対策ができる高校を志望校にしてスケジュールを見直していきましょう。


高校受験の入試制度をおさらいして受験スケジュールを見直そう

今回の記事では高校受験の入試制度を一気にお伝えしてきました。
高校受験の入試は複数の種類があり、私立高校の併願校選びなどやるべきことがたくさんあります。
それに加えて受験までの勉強もきちんと行う必要があるため、中学3年生にとって2学期から3学期は忙しい時期になるでしょう。
もちろん急いで受験校を決める必要もありますが、入試制度をおさらいして受験スケジュールを見直すことも大切です。
当サイトではこの他にも受験に関する記事を多数掲載しているので、ぜひ参考にしてみてください。


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この記事の著者

曽根 大樹 / 事務責任者

私自身、不登校になった期間があります。でも、あるキッカケのおかげで立ち直ることができ、学校に通うことができました。勉強にも苦労しました。とても厳しい部活で成績が悪いと練習に参加できないため、家に帰ってから必死に勉強しました。でも、疲れていて集中できない。勉強のやり方もわからない。気持ちばかりが空回り…。そんな状態を救ってくれたのが友達のお父さんでした。時間や勉強の仕方を少し工夫するだけで成績は伸ばせることを教えてくれました。ちょっとしたキッカケや工夫で状況は大きく変えられることを、自分の経験を活かして、一人でも多くのお子さんに伝えていきたいと思います。

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