子どもへの対応

【不登校の親御さん向け】親がやるべき不登校改善行動とNG行動

この記事の著者

柳 聡明 / 不登校訪問専門員

「不登校の子に親は何をしてあげたらいいの?」
「やっていいことと悪いことの判断て?」
「不登校でも早く元気にしてあげたい!」

こんなことでお悩みではありませんか?

不登校になったお子さんに対して親御さんができることは、結論から言うと、環境整備しかありません。

環境整備とは、お子さんが不登校から再登校したときに困らないよう、学習やコミュニケーションのトレーニングをする、不登校の原因を解決するために動き、お子さんが恐怖感なく学校に登校できるようにしておく等、さまざまです。

そこで今日は、『不登校のお子さんに対して親御さんができる環境整備』について、また『親御さんがやってはいけないこと』について詳しく解説します。



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不登校のお子さんに親御さんができること

不登校のお子さんに親御さんができることは、次の通りです。

● お子さんの現状を受け入れられる
● 家に居場所を作ってあげられる
● 不登校を改善するための環境を作れる
● ストレス要因から遠ざけてあげられる
● 登校には何が必要かを教えてあげられる
● 学校と連携できる
● 必要な情報を多くの機関から仕入れられる
● 家族の時間を作ってあげられる

不登校のお子さんに対して親御さんができることはたくさんあります。

まずは、この『できること』に従って行動を起こしてあげましょう。

詳細に解説していきます。



親御さんができること①お子さんの現状を受け入れられる

不登校のお子さんに親御さん御さんができることの一つ目は、お子さんの現状を受け入れてあげられることです。

お子さん自身はもしかすると、登校になった現実を受け止めきれていない可能性があります。

しかし親御さん御さんは第三者の視点から、お子さんが不登校になっているという現実を受け止められます。

当事者でないからこそ冷静な目で、今どんな状況に陥っているのかを確認してあげましょう。

お子さん自身が「自分は不登校なんかじゃない。ちょっと学校休んでいるだけ」と考えているのであれば、一旦足を止めて現実を受け止め、不登校を改善するための解決策を考えなければなりません。

そのアドバイザーとして機能し、動いてあげられるのは親御さんしかいないのです。



親御さんができること②家に居場所を作ってあげられる

お子さんが不登校になると学校が居場所ではなくなり、一時的に家以外の居場所がなくなります。

もちろん不登校であっても課外活動ができるのであれば、この限りではありませんが、基本的に不登校になったお子さんは外に出るのも嫌になってしまいます。

そのため親御さんは、まず家が居場所であるようにしてください。

居場所とは、居るだけで心が落ち着き冷静になれる場所です。

このような場所は、お子さんにとって学校以外では、家しかありません。

もし今現在、お子さんが不登校になっていてご家庭の状況があまり良くないと判断できるのであれば、まず親御さんから動いて、家庭環境を過ごしやすい環境に整えてあげましょう。



親御さんができること③不登校を解決するための環境を作れる

ご家庭の環境を改善するのも不登校を解決するための方法の1つですが、環境といった側面では他の環境も親御さん主導で改善できます。

環境改善から不登校を解決するとなると、次の通りです。

● 自宅学習ができる環境を整える
● 体調管理に気をつける
● 生活リズムを整える
● 外部での居場所を学校と家庭以外に作る

最低限、上記の4つを行っておけば、不登校が解決し再登校できるようになっても安心です。

というのも、学校の授業についていけなかったり、友達がうまく作れなかったりといった要因があると、再登校後に不登校が再発する恐れもあるからです。

悪い状態ばかりを考えるのは避けたいのですが、不登校になってしまたら、復帰したあとのことも考えなければなりません。

ですから、親御さんは不登校の状態を解決すると同時に、再登校可能になったあとのこともケアする意識を持ちましょう。



親御さんができること④ストレス要因から遠ざけてあげられる

またお子さんがご家庭で安心して過ごせる環境ができたら、ストレス要因からなるべく離してあげましょう。

不登校になったお子さんが抱えるストレス要因の例をあげると、次の通りです。

● 学校のイベントの話
● 友達の話
● 定期テストの話

基本的に学校関係の話題は、お子さんが聞いてくるまで親御さんから伝えるのはやめておきましょう。

これらの話題は聞くだけでストレス要因になってしまい、不登校を悪化させる恐れもあります。

ですから、お子さんが嫌がる話題に対してはなるべく触れないようにして、必要なときだけ伝えるようにしましょう。



親御さんができること⑤登校には何が必要かを教えてあげられる

冒頭部分で親御さんは、第三者のアドバイザーとしてお子さんに解決策を与えてあげられるという話をしました。

この観点から親御さんが不登校のお子さんにできることは、不登校を解決するためにはどのような方法があるのか、お子さんに伝えることです。

例えば不登校の改善には、次のような行動が必要です。

● 不登校の状況を受け入れること
● 再登校時に困らないように勉強を進めること
● 生活時間を管理して体調を整えること
● 再登校に向けて、不登校になった理由をきちんと話すこと

特に最後の不登校になった理由をきちんと話すことは、お子さんにとってストレスがかかることですし、すぐには話せないかもしれません。

ただ不登校を解決するためには必要なことなので、どうしたら理由を話せるようになるのかも、親御さんが主導してお子さんの言葉を聞いてあげてください。



親御さんができること⑥学校と連携できる

不登校になったお子さんのために、親御さんがメインになって動くべき大切なことに、学校との連携があります。

学校との連携とは、不登校を解決するため、どのような方法があるのかを学校側と協議することを指しています。

特にお子さんと不登校になった理由を話すときには、学校側と協議した内容が役に立ちます。

具体的に不登校の原因になりやすいと考えられるのは、次の通りです。

● 勉強についていけない場合
● イジメが明白な場合
● 発達障害などが原因の場合

これらの問題をどのようにして学校側と協議していくのか、以下でお伝えします。



勉強についていけない場合

学校と協議した結果、お子さんが学校の勉強についていけないといった問題を抱えている場合、自宅学習を行うか専門家に頼るといった方法が考えられます。

仮に勉強についていけていないといった現状があるのであれば、考えられる原因は次の通りです。

● 学習障害がある
● 基礎学力に問題がある

まず第一に確認するのは、学習障害がある場合です。

というのも、学習障害がある場合、どれだけ頑張っても周りのお子さんとの差は開いてしまう可能性があるからです。

仮にここで「努力が足りないからだ」と言ってしまうことは、お子さんを追い詰めることです。

また基礎学力に問題があるのであれば、一旦は自宅学習で1年前・2年前の学習からやり直してみましょう。

とくに英語や算数・数学は前の学年の内容がわかっていなければ絶対に解けません。

ですから遠回りに感じても、分からないところからやり直した方が早く学習が追い付きます。



イジメが明白な場合

イジメが明白な場合には、学校側の対応を待つ必要があります。

というのも、お子さんが原因ではないので、親御さんからお子さんに働きかけることが難しいからです。

ただ、イジメを受けてプライドが傷つけられている場合には、自己肯定感を取り戻してあげる必要もあります。

この自己肯定感とは「自分ならできる」といった感情です。

そのためには親御さんは、日常生活の中からどんな些細なことでもお子さんを褒めてあげましょう。



発達障害などが原因の場合

発達障害などが原因で『友達が作れない』 『周りから浮いてしまう』ことが不登校の原因と考えられる場合には、まず専門家の診断を受けるのが大前提です。

発達障害は症状の名前はついていますが、実質、複合的に特性が絡み合っているものなので、病名はあてにしない方が無難です。

例えば、ADHDのお子さんがASDの特徴も持っているというのはよくあることなので、特性をきちんと知っておくと解決につながりやすいです。

その後は認知行動療法などを通して、社会から求められるルールやマナーとは何かを親子で学んでいきましょう。



親御さんができること⑦必要な情報を多くの機関から仕入れられる

学校側との連携について解説してきましたが、親御さんが頼る行政機関は学校だけではありません。

例えば市役所や教育委員会などの行政機関に頼れば、フリースクールや適応教室の情報を教えてもらえます。

お子さんの状態によっては学校で学ぶよりも、これらの教育機関に頼ったほうがよい場合もあります。

ですから、親御さんはお子さんにとってベストな対策ができるよう、常に最新の情報を仕入れるようにしてください。



親御さんができること⑧家族の時間を作ってあげられる

最後に親御さんができることとして、家族の時間を作ってあげることがあげられます。

これはもう、親御さんにしかできないことって明白ですよね。

家族の時間はお子さんが心から楽しめる時間であり、親子間の絆を深めるのに役立ちます。

もちろん、家族の時間を過ごすだけが不登校解決につながるわけではありませんが、家族との思い出もお子さんが解決に向けて動いていくために必要なものです。



不登校のお子さんに親御さんができるけど…やってはいけないこと!

最後の項目では、不登校のお子さんに親御さんがやってはいけないことをお伝えしていきます。

具体的には次の通りです。

● 甘やかす
● 原因が解決していないのに学校へ登校させる
● 不登校になりやすい家庭環境を作っている
● 親御さんの悪かったところを修正しない
● 親御さん自身が自分を責める
● お子さんに自身で解決するように伝えること

それぞれを解説していきます。



親御さんがやってはいけないこと①甘やかす

不登校になったからといって、いつも以上に特別扱いをする必要はありません。

例えば、少し休憩が必要だからと学校の時間もゲームをさせたり、スマホを触らせたりするといったことは甘えにつながってしまいます。

基本的な考え方は、学校に通っているときと同じ接し方をするようにしましょう。

このようにいつもと変わらず接しれば甘やかしになりませんし、お子さんにとっても親御さんに気を遣わせているといった余計なストレスを掛けることもありません。



そもそも甘やかすとは

では、そもそも甘やかすとはどういったことを指しているのでしょうか?

具体的には次のような行動に気をつけましょう。

● スマホやゲームの時間をいつも以上にとる
● 学校に行く時間に起こさない
● 「勉強したくない」というお子さんの言い分を聞く

これらは一見するとお子さんの心身の回復に役立ちそうに見えますが、『不登校になれば何でも自由にできる』といった考えも、同時に身につけてしまう恐れがあります。

もちろんお子さんが原因で不登校になったわけではありませんが、再登校に向けて行動しなければ将来的に困ってしまうことを念頭において、親御さんは毅然とした態度を取るようにしてください。



不登校の原因は母親にあるといった話もある

甘えはお子さんが不登校になる要因にもなりますし、甘えの原因は母親に原因があるといった話もあります。

例えば、お子さんの行動に対してお母さんが逐一アドバイスしたり、助けてあげたりしていないでしょうか?

こういった手助けは自己解決能力を育てませんし、親御さんに頼れば何とかなるといった甘えを助長してしまいます。

ですから、お子さんの独立心を育む意味でも、お子さんへの過干渉はやめましょう。



親御さんがやってはいけないこと②原因が解決していないのに学校へ登校させる

先ほど甘えさせることをやめましょうという点をお伝えしましたが、原因が解決していないのに学校へ登校させるのもNGな行動です。

たとえ甘えからくる不登校であっても、一旦、甘えの状態を改善しなければ、お子さんにとって学校はストレスの原因でしかありません。

もちろん精神障害などを抱えている場合であれば、ますます学校へ行きたくなくなってしまいます。

上記の理由から、再登校を考えるのは、まず学校で抱えている問題を解決してからと考えましょう。



親御さんがやってはいけないこと③不登校になりやすい家庭環境を作っている

親御さんがしてはいけないことに関して、不登校になりやすい家庭環境にしていることも含まれます。

現実に、家庭の環境が悪いことで不登校になってしまうお子さんは存在します。

例えば、極論かもしれませんが、家庭内暴力があるところで育ったお子さんは、無気力になりがちで、学校に行くモチベーションがわかず不登校になりやすいです。

このような不登校になりやすい家庭環境にしているのであれば、お子さんが不登校になった時点で改善しなければなりません(もちろん気づいているのであれば、早急に対処してください)。

家庭はお子さんが一番安心できるところにもかかわらず、逆にストレスしか感じていないのであれば、どんな場合であれ健全ではありません。



親御さんがやってはいけないこと④親御さんの悪かったところを修正しない

先ほど家庭環境についてお伝えしましたが、これだけではなく、親御さんが不登校の要因になった行動を改めないのもNGです。

仮に、甘やかしやご家庭の問題といった要因がある場合、改善しないままなら、不登校だって改善しません。

ですから、不登校を解決したい思いがあるなら、まず親御さんの問題点から解消していく必要があります。



親御さんがやってはいけないこと⑤親御さん自身が自分を責める

とはいえ、親御さんが自身の悪かったところを責めてしまって動きが止まれば、不登校を解決するための行動も遅れます。

親子間で不登校問題に取り組んでいかなければならないのに、親御さんの動きが止まれば、一番可哀そうなのはお子さんです。

ですから、反省は必要ですが自己嫌悪せず、親御さん自身の悪かった行動を改めていきましょう。



親御さんがやってはいけないこと⑥お子さんに自身で解決するように伝えること

最後のNG行動は、お子さんに自身で解決するように伝えることです。

例えば、不登校の原因に友達間の問題があったとしても、親御さんが突き放して「あなたが解決しなさい」と伝えてはいけません。

もちろん、このような場合、当事者の間で話し合いするしか解決策はありませんが、突き放してしまえば、お子さんは何もできなくなってしまいます。

ですから、突き放すのではなくサポートする意思をお子さんに伝え、「私たちはおつでも味方だよ」とお子さんに分かるように接してあげてください。



不登校になったお子さんに親御さんができるのは環境の整備。一刻も早く動いてあげよう!

親御さんができることの共通点として、お子さんが再登校できるよう、環境を整備することがあげられます。

親御さんがお子さんに働きかけるには、先に環境を整備しなければお子さんだって動けません。

そのため、まずはお子さんの支援に何が必要かを考え、きちんと動き出せる環境を作っていきましょう。

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この記事の著者

柳 聡明 / 不登校訪問専門員

とにかくサッカー漬けの毎日。8歳からサッカーを始め大学でもサッカー部に所属していました。高校は県でも有数の進学校にスポーツ推薦で入学。なので、授業についていくのにも必死。最初の定期テストでは赤点も3つ…。この成績が続くと部活もクビに…。なんとかしなければと、登下校の時間やスキマ時間を使って、勉強と部活の両立の方法を考え乗り越えてきました。こうした自分の経験も活かして、勉強で困っているお子さんを一人でも多くサポートしていきたいと思います。

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