勉強法

苦手科目の克服!!やる気を出す方法から勉強のやり方まで詳しく解説

この記事の著者

曽根 大樹 / 事務責任者

「苦手だからって、この点数じゃ受験がヤバい」
「勉強するのも後回しだし」
「苦手科目はあきらめた方がいいのかな…」

どうしても点数が取れない苦手科目。

お子さんに苦手科目があるのは仕方ないと思っていても、テストが返ってくるたび最低点では「もう少し点数とらないと受験がヤバい」って不安な気持ちになってしまいますよね。

苦手科目は勉強のモチベーションを大きく左右し、苦手な気持ちに引きずられてしまうと得意科目の勉強までイヤになってしまいます。

そこで今日は、苦手科目のやる気を出す方法を解説し、科目別による細分化や、どうしてもやりたくないときの対処法まで、苦手科目の克服法を紹介していきます。



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苦手科目のやる気が出ない理由

何事もまずは、原因を知ることが大切。
苦手科目のやる気が出ない理由を以下の3つに絞って解説していきます。

● できなくて楽しくない
● 苦手意識がある
● そもそも勉強が嫌い

それぞれ詳しく見ていきましょう。



できなくて楽しくない

最初の理由は「できなくて楽しくない」

「できない」と「嫌い」は言葉上の定義は違うものの、やはり両者は結びつきやすい傾向があります。

さらに、「できないから楽しくない」という感情もあります。

勉強するとき、「楽しい」という感情は非常に大切。趣味や遊びなど楽しいものは継続しやすく、継続すればその分、上達にもつながります。



苦手意識がある

次に紹介する理由は、勉強に「苦手意識がある」です。

心理学には「予言の自己実現」という概念があり、これは端的にいってしまえば「信じたらそうなる」というもの。

苦手だと思えば思うほど、本人は無意識にそれに沿った行動をとってしまうのです。

たとえば、「数学はできないから課題をサボろう」。

こんな風に苦手を苦手のままにする行動が付いて回り、結局、苦手を解消できないまま進んでしまいます。

逆に苦手意識をなくすためには、「?はできないから〇〇しない」という考え方ではなく、「とにかく課題をやっつけよう!」と考えるスムーズにいきます。



そもそも勉強が嫌い

最後は「そもそも勉強が嫌い」という理由です。

ある科目が苦手なのではなく、勉強が嫌いで苦手なので、すべての科目が苦手科目と化しているというケースです。

とはいえ、難しく考えず、すべての科目が苦手科目の場合でも根本の理由から探っていけば解決に近づくことが可能です。

「数学の〇〇の分野から苦手がスタートして、そこから勉強全体が嫌になった」、このように根本の原因がわかれば簡単に解決できると分かりますね。



苦手科目のやる気を出す方法

ここまで、苦手科目のやる気が出ない方法を話してきましたが、いよいよやる気を出す方法について解説していきます。

ここでは、以下の3つの方法を紹介します。

● 成功体験を積む
● 見方を変える
● 飴を用意する

それぞれ簡単に見ていきましょう。



苦手科目のやる気を出す①成功体験を積む

まずは、成功体験を積む方法。

先ほど、苦手科目のやる気が出ない理由として「できなくて楽しくないから」と話しました。

要は、できるようになれば苦手意識も薄れていくということです。

はじめはとても小さい「できる」で構いませんから、小さな成功体験を多く経験していきましょう。



苦手科目のやる気を出す②見方を変える

次に、見方を変える方法。

見方を変えると言ってもさまざまです。

たとえば、数学が苦手だと思っていても、単純な四則演算はそうでもない子が多いです。

または、数学は苦手だけど理科は好きという人もいるかもしれません。

そういう場合は「数学が苦手」から「数学のなかのこの単元が苦手」へ、枠組みを移してみてください。

あるいは「この問題は理科に似てるから理科だと思って解こう」と、意識を変えるのもいいですね。



苦手科目のやる気を出す③飴を用意する

最後は、やる気の出し方としてポピュラーな「飴を用意する」、つまりご褒美を使う方法です。

苦手科目に関して何かしらの基準を設け、ご褒美を目指しながらやる気を出していきます。

基準の例としては、勉強時間や演習量、テストの点数や理解単元の数などさまざまです。



5科目で一番難しくやる気が出ない科目は?

ここまで、苦手科目のやる気が出ない理由と、やる気を出す方法について解説してきました。

ところで、5科目で一番難しい科目とは何でしょうか?

ここからは、勉強法のヒントにもなる、科目と難易度に関する興味深い話を紹介します。

意識を変えれば苦手はなくなるので、これを苦手克服の第一歩としましょう。



すべての科目はつながっている

学問の世界では「すべての学問はつながっている」とたびたび言われます。

たとえば心理学を勉強していると、宗教学や哲学から、統計学、生物学、神経学などにまで至ります。

これは、学問からより身近な5科目へと話が移った場合も同じです。

よくある例として「国語力がないと数学の文章問題は解けない」などがありますね。

逆に、国語の読解には数学の「論理的思考」が使えたりします。

苦手科目も実は得意科目と同じ考え方ということがあるかもしれないので、他の5科目との関連性をもう一度確認してみるといいでしょう。



科目の難易度は本人と科目の「距離」で決まる

科目の難易度は人によります。

得意科目や苦手科目というものがある以上、当然にも見えますが、人それぞれの科目の難易度は本人と科目の「距離」で決まります。

ここでの「距離」は「その科目をどれだけ身近に感じているか」を指します。

たとえば、大河ドラマが好きな人にとって「歴史」は身近に感じます。

当然、歴史を学ぶ難易度は低くなり、勉強時間以外にもインプットがされるためどんどん理解度も上がっていきます。

勉強していることを日常生活と結びつけていく、どんな場面で役立つか想像する。

それだけで科目との「距離」が縮まり、難易度は低くなっていきます。



【やる気が出ない】苦手科目ランキング

ここまで苦手科目は人によって異なることを話してきましたが、統計上はやはり傾向が存在します。

ここからは、苦手科目ランキングと題して、苦手と感じている人が多い科目を順に見ていきましょう。

ランキングは、1位から順に以下のとおりです。

1. 数学
2. 外国語
3. 国語
4. 社会
5. 理科

では、それぞれ簡単に見ていきます。

データは高校生のものですが、中学生とも関連性が高いため採用しています。



苦手科目ランキング①数学

1位は数学。苦手と答えた人は22.3%でした。

意外に思うのが数学は年次が上がるたびに、それほど苦にならないお子さんが多くいます。

数学は基礎がものを言うため、学習すればするほど楽になり、理解できればできただけ面白くなる科目だからかもしれません。



苦手科目ランキング②外国語

2位は外国語。苦手と答えた人は16.8%です。いわゆる英語はここに該当します。

こちらは学年別に差異はあまり見られず、やはり英単語を逐一新しく覚えないといけないという側面が影響しているのかもしれません。



苦手科目ランキング③国語

3位は国語。苦手と答えた人は12.0%です。

男子17.0%、女子7.0%と男女間にかなりのバラつきがありますが、学年で見れば3学年とも12.0%という結果になりました。



苦手科目ランキング④社会

4位は社会科です。苦手と答えた人は7.5%。

特段、学年や性差も見られませんでした。



苦手科目ランキング⑤理科

5位は理科。苦手と答えた人は7.3%です。

なお、理科よりも下位のランキングは、順に「保健体育」「芸術」「総合的な学習」「公民」「家庭」「情報」と続きます。



【科目別】苦手科目のやる気を出す方法

苦手科目のランキングを見てきましたが、実際にやる気を出す方法もそれぞれ科目別に確認していきましょう。

以下、ランキングにもあった5科目について解説していきます。



苦手科目のやる気を出す方法①語編

はじめは国語が苦手な場合です。

まず国語は、漢字などの知識問題と読解などの思考問題にきっちり分けることが大切です。

これらを切り離したうえで、覚えるだけの知識問題はしっかり得点できるように覚えましょう。

これで点数が上がり、成功体験につながります。

また、国語は現代文と古文、学校によっては漢文にも分けられます。

これら3種類はまったく別の科目です。

古文や漢文は明確なルールを教わり、それを使って解いていく科目のため、現代文というよりも数学に近いと思って勉強を進めてみてください。



苦手科目のやる気を出す方法②数学編

次は数学が苦手な場合です。

算数と違い、数学には複雑な「文字」が頻出します。

ここで苦手意識を感じるお子さんは多く、「これいつ使うの?」という疑問もよく聞きます。

算数(計算)はその必要性が体感しやすいですが、数学にはこれがありません。

因数分解や座標など、それを使って実際に何ができるのか、ネットで調べてみると「面白そう」と思えるかもしれません。



苦手科目のやる気を出す方法③社会編

次に、社会が苦手な場合です。

社会が苦手なお子さんは暗記自体が苦手な場合も多いですが、これには簡単なコツがあります。

人はストーリーのほうが覚えやすく学習効率もアップします。

たとえば、本能寺の変が起こって織田信長が明智光秀に殺害されたと覚えるにも、「以前から光秀が信長にいじめられていて、超絶ブラックだったからキレて反逆した」とするとどうでしょうか?

織田信長が殺害されたのか、明智光秀が殺害されたのか問われる問題では、エピソードがあれば間違えなくなります。

このように歴史を学ぶ際は、語句と概要だけでなく、一連の流れを物語として一気に覚えてしまいましょう。

その過程で少しでも「面白い」と思えれば、それがやる気がでるファーストステップになります。



苦手科目のやる気を出す方法④理科編

次は、理科が苦手な場合。

ここまで「自分ごととして考える大切さ」を何度も伝えてきましたが、理科ほどこれが簡単な科目もありません。

地学や化学、物理、生物など、それらはすべて私たちの生活と密接な関係にあります。

ただ知識を覚えるだけではなく、その覚えた知識で今まで見ていた世界を説明できる快感を味わってみてください。

きっと勉強を楽しむための本質が手に入るはずです。



苦手科目のやる気を出す方法⑤英語編

最後は英語が苦手な場合です。

英語は日常生活での使いどころがなかなかなく、数学同様「何の役にも立たなそう」という印象を持つ生徒が多い科目です。

この場合はほかの科目と紐づけることでやる気を出していきましょう。

たとえば、英語学習に必須となる品詞の知識は、英語というよりも国語の勉強に近いでしょう。

また、並び替え問題はルールを使ってパズルのように解いていくため数学のようにも思えます。

英語への苦手意識がある場合は、英語をしていると思わないことが有効です。



苦手科目なんかやりたくない!そんな場合は「勉強しない勉強法」!?

ここまで、苦手科目へのさまざまなアプローチを見てきました。

しかし、それでも苦手科目の勉強がイヤでイヤで仕方のないお子さんは「勉強しない勉強法」で補填していくやり方もあります。

時代的にも多様性が謳われ、根性論が廃れつつある今、あえて「勉強しない」選択もありです。ただし自己責任でおこないましょう。結果はあなた自身がかぶります。



得意科目で補う

はじめに紹介するのは、思い切って苦手科目を行わないパターンです。

受験であれば、いくら点が悪くとも合格点を取れば合格になります。

そのため、苦手科目を無理に伸ばす必要はありません。

受験様式にもよりますが「国語70点、数学70点」よりも「国語100点、数学45点」の方が合格に近いというわけです。

得意科目で補える範囲は補ってしまいましょう。



苦手科目を使わない進路を目指す

そもそも、場合によっては苦手科目を使わなくてもいいこともあります。

受験様式も多様化し、数科目受験などを実施している高校も少なくありません。



「やる」のハードルを下げてみる

それでも、苦手科目を勉強しなくてはいけない、少しは勉強した方がいいと感じているお子さんは「やる」のハードルを下げてみましょう。

「苦手を潰す・克服する」ことを目指すのではなく、たとえば「単元を1つ理解する」「関連書籍を読む」「授業で寝ない」など、具体的で現実味のある目標を設定しましょう。

結果的に点数へと結びつかなくとも、勉強全体に対するモチベーションの向上やメンタル面の充足が見込めます。



苦手科目は考え方次第でガラリと変わります!

5科目といっても、その分類は曖昧なもの。

単元ごとに得意か苦手かを再確認して、ほかの科目と共通点がないか探してみると、苦手科目の見え方がガラリと変わります。

苦手とは、あなたの意識が作りだしている幻想なのです。

そう考えると、苦手科目を得意に変えることは実に簡単。まずは何が苦手なのか、どこから苦手になったのか分析してみましょう。

そうやって苦手を細分化すると、「あれ、別にできるよね?」「思ったより難しくない」と、苦手がただの小さなつまずきのひとつに過ぎなかったことに気が付くはずです。

思い込みで苦手を作ってしまうなんてもったいなさ過ぎるので、ぜひ参考にして苦手を克服してください。

私たちのサイトでは、お子さんと親御さんに役立つ、『勉強』『学校生活』『教育』などの様々な情報を取り扱っています。興味がある方はぜひ参考にしてみてくださいね。

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この記事の著者

曽根 大樹 / 事務責任者

私自身、不登校になった期間があります。でも、あるキッカケのおかげで立ち直ることができ、学校に通うことができました。勉強にも苦労しました。とても厳しい部活で成績が悪いと練習に参加できないため、家に帰ってから必死に勉強しました。でも、疲れていて集中できない。勉強のやり方もわからない。気持ちばかりが空回り…。そんな状態を救ってくれたのが友達のお父さんでした。時間や勉強の仕方を少し工夫するだけで成績は伸ばせることを教えてくれました。ちょっとしたキッカケや工夫で状況は大きく変えられることを、自分の経験を活かして、一人でも多くのお子さんに伝えていきたいと思います。

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