子どもへの対応

不登校の経験を活かした生き方 3つの体験談

この記事の著者

柳 聡明 / 不登校訪問専門員

お子さんが不登校になってしまうと親御さんは、何もかもが悪い方向へ行ってしまうような気がして、ポジティブな未来を思い描くことは難しくなってしまいますよね。

またお子さんの不登校が長引くほど「このままじゃ将来が…」と、さらに不安感を増してしまう親御さんは少なくありません。

ですが!それは単なる思い込みだという事に気が付いていますか?

不登校を経験したすべての子が悲惨な人生を送っているのかというと、決してそうではありません。
むしろ困難を経験したことで、より豊かな人生を送っている子は大勢います。

今日は心理士さんから聞いた、『不登校という経験を重ねた子どもが大人になったとき、その経験をどう考え、どんな風に生かしているのか?』を、体験談も交えて紹介します。



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不登校の経験は何の役立つか?

不登校は決して悪いことではありません。
自分で考えて行動し、自分の気持ちに正直に生きているだけです。
そんな子ども達の経験は、成長するにつれ、どのように役に立っているのでしょうか?
最も多かったベスト3を紹介します。



不登校の経験は何の役立つか?①:自分の得意と苦手が分かるようになる

不登校になった子は、自分は何が苦手で、何が得意かをよく知っています。

なぜなら、不登校という壁にぶつかったことで自分自身とゆっくり向き合う時間が取れたからです。

自分の得意と苦手がわかっていれば、就職する時も自分が長く働ける場所を見るけることができます。

さらに、得意と苦手がわかっている子は、自分の好き嫌いも知っています。

そして「自分の嫌いと、どのように付き合えばいいのか?」を知っているので、壁にぶつかったと場合も、回避の方法をよく知っているのです。

長い人生は色々なことがあります。どんな子の人生にも、何度も困難や挫折がやってきます。

ですから、人生でできるだけ早いうちに困難を経験しておけば、「あの時に比べたら今の状況なんてラクなもの」と、余裕を持って乗り越えることができるのです。

これはお子さんの生涯において、大きな武器になります。

年齢を重ねてから挫折してしまうと中々立ち直れないのは、大人である私たちこそ、よく知っている事実ではないでしょうか?



不登校の経験は何の役立つか?②:他者の悩みに優しく寄り添える

不登校の経験をした子には、とても辛くて思い悩んだ日々が多くありました。

そんな苦しみを乗り越える事ができた子だからこそ、同じ苦しみを抱えている子の気持ちに耳を傾け、適切な言葉をかけてあげることが可能です。

不登校からフリースクールへ通い、そこでの経験を活かしスリースクールで働くようになった子もいます。

カウンセラーと仲良くなったことで心理学に興味を持ち、心理士やカウンセラーになり、一生をかけて心の悩みと向き合う人生を送っている子もいます。

もし職業的にそういった方向を選ばなくても、ネットでの人生相談に回答し、誰かの人生を救ってあげたりしている子も多くいます。

不登校で思い悩んだ経験があるからこそ、誰か悩んでいる人がいるとほっとけず、やさしく手を差し伸べることができるようになったのです。

確かにお金が第一優先の世の中で、「それで稼ぐことができるのか?」と聞かれたら、答えは「NO」かもしれません。

ですが親御さんは、【人に優しくできる素晴らしい子】と、【誰かを傷つけても自分の得を優先する子】のどちらが良いですか?



不登校の経験は何に役立つか?③:挫折感を持った経験が糧となる

不登校になった子は、他の子では体験できない様々はことを体験することができます。

フリースクールやカウンセリング、独りぼっちで過ごす時間の長さ、「おいて行かれる」という焦燥感、親御さんとの衝突や大人への不信感…。

他の子が人生や生き方に疑問を抱かず、ある意味のんきに授業を受けている間に、自分一人で様々なことを考え、自分で調べ、「どうしたらいいか?」の答えを探し続けるのです。

この経験がムダになるはずありません。

自分自身で人生や社会に疑問を持ち、自分で考え、行動に移していくことは当たり前のように感じますが、現代ではなんとタブー視されているような風潮があります(学校の先生は、何が何でも校則や先生たちの考えに従わせようとしますよね)。

その結果、現代社会は大人から子どもまで、自分では何も考えず人の言うことに従って生きている人が大半です。

自分で考え行動するきっかけを作ってくれた不登校は、むしろ有難い存在です。



不登校の経験を活かした生き方 2つの体験談 

心理士を長く経験していくと、不登校だった子もいつの間にか大人になっていきます。そして子どもたちの人生のその後を垣間見ることができます。

本人は不登校だった経験を活かしているつもりはないのかも知れませんが、周りから見ると、「あの経験が活きてるな」と感じることが沢山あるそうです。

心理士さんが聞いた、経験を活かした体験談を2つ紹介します。



不登校の経験を活かした生き方体験談①:

子どもの不登校も笑って受け入れ、家族みんなで元気いっぱいの毎日!

Aさんは小学校低学年から中学校卒業までずっと不登校だった女性です。

しかし、高校で定時制高校に通うようになったことで自分の居場所を見付けられるようになりました。

実は、Aさんの保護者はずっと不登校のAさんのことを責めていました。
「不登校はいけない事」というレッテルを、ずっとAさんに貼り続けていたのです。

そんなAさんも大人になり、子どもが生まれ小学生になりました。

少し発達障がいの傾向があったAさんの子は、学校に行くのを嫌がるようになってしまったそうです。

その相談を受けた私は、Aさんはどう対応するのだろうかと内心、とても心配しながら見守っていました。

ですが、Aさんは自分が親にされて嫌だった対応は絶対にせず、子どもが登校できないことは責めず、笑って受け入れ、不登校を問題にはしませんでした。

少し時間がたってから私はAさんに聞いてみました。

「〇〇ちゃん、学校に行かせなくていいの?」

するとAさんは笑いながらこう答えてくれました。

「私も学校に行かなくても大人になれたし、今、こうして幸せに生きてるし。それよりも、この子といい関係を築きたいんですよね。今そのチャンスがめぐって来てる。登校できる日は黙っていてもくるし大丈夫ですよ」

彼女は自分の不登校だった経験を活かし、専門家以上の素晴らしい対応ができています。私はもう、Aさんのご家庭について何も心配していません。



不登校の経験を活かした生き方体験談②:

自分にできることを知っていたからこそ、自分で進路を決められた!

 
Bさんは小学校高学年から不登校になった男性です。

中学校は登校したりしなかったりの繰り返しでした。
高校は全日制高校に進学しましたが、高校も中学校同様行ったり行かなかったりの繰り返し…。

でも、彼はひとつだけ自分に誓っていたことがありました。

「みんなと一緒に卒業する。それが目標」

そう考えていたBさんは、自分で高校1年生の秋には通信制高校に編入しました。

そして単位をきちんと取り、同学年のみんなと同様、高校3年生のタイミングで無時、卒業しました。そして現在では、美容師専門学校に通っています。

彼は不登校になったからこそ、自分がやれること、可能なことを知っていました。
無理をしてもつぶれるとわかっていたからこそ、自分でいい選択ができたのです。



不登校の経験を活かした生き方体験談③:

不登校の経験から夢を見つけ、困難な状況でも頑張れた!

 
友達にいじめられた経験から不登校になってしまったCさんは、当時中学2年生の女の子でした。

でも中学3年生のクラス替えのタイミングで登校できるようになり、彼女は夢を見つけました。

自分が不登校のときに支えてくれた、心理士になるという夢です。

その後も友だちから嫌がらせを受け、壁にぶつかる日もありました。

でも、人は夢があれば頑張れます。希望が見えていれば、どんな困難な中でも人間は絶望し諦めることなく生きていくことができるのです。

高校にも無事に入学し、心理学科へ入学した彼女は、今も勉強に熱を入れています。



不登校という困難を乗り越えた子ほど、豊かな人生が待っています!

  
不登校なんて無駄な時間。
大抵の人がそんな風に考え、不登校を悪いように感じているでしょう。

でも違います。

お子さんは、苦しい日々の中、辛い思いを抱えながらたったひとりで頑張りました。

そんな時間は、お子さんにとって大切で貴重な時間です。そしてその経験こそが人生の糧になっていくのです。

ですから親御さんは、どうかお子さんが不登校でいることを責めないであげてください。
親御さんも狼狽しているでしょうが、お子さんの前で思い悩んだり、愚痴を言ったりしないでください。

そんな親御さんを見るたびに、お子さんは自分のことを責められているような気持ちになってしまいます。

大丈夫!困難を乗り越えた子ほど、次のステップでは強くたくましく生きていけることは、多くの体験談が教えてくれています。

さらにお子さんは人に優しくできて、他者を苦しみから救ってあげることのできる豊かな人生を送ります。
こんな素晴らしいことを、学校や社会は決して教えてはくれません。

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この記事の著者

柳 聡明 / 不登校訪問専門員

とにかくサッカー漬けの毎日。8歳からサッカーを始め大学でもサッカー部に所属していました。高校は県でも有数の進学校にスポーツ推薦で入学。なので、授業についていくのにも必死。最初の定期テストでは赤点も3つ…。この成績が続くと部活もクビに…。なんとかしなければと、登下校の時間やスキマ時間を使って、勉強と部活の両立の方法を考え乗り越えてきました。こうした自分の経験も活かして、勉強で困っているお子さんを一人でも多くサポートしていきたいと思います。

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