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中学校英語スピーキングテスト(ESAT-J)とは?問題と対策を徹底解説

この記事の著者

木村 美紀 / 家庭教師のあすなろ お悩み解決サポーター

2023年(令和4年)度から初めて都立高校入試に導入される中学校英語スピーキングテスト(ESAT-J)。
初めての導入ということで、まだまだ情報も少ない中、不安を抱えている受験生や親御さんも多いと思います。
そこで、この記事ではスピーキングテストとはどういうものなのか?いつ実施され、どのように都立高入試へ活用されるのか、また、有効的な対策方法について詳しく解説していきます。
東京都の今回の初めての試みは、やがて他の都道府県にも波及していく可能性が十分に考えられますので、高校受験の情報として、是非、最後まで読んでみて下さいね。


「中学校英語スピーキングテスト(ESAT-J)」とは?

ESAT-J(読み方:イーサット・ジェイ)とは、「English Speaking Achievement Test for Junior High School Students」の略称です。直訳すると、「中学生英会話能力テスト」。
令和元年?令和3年度に行われたフ゜レテストを経て、令和4年度から本格的に導入されることになりました。
都立高校入試の第一次募集・分割前期募集において、ESAT-Jのテスト結果が得点に直接反映されます。

スピーキングテストと言いつつも、対面ではなく、タブレット端末を使用して音声を録音し、それが解答となり採点される仕組みです。

スピーキングテストの目的

東京都は、小中高と一貫して英語教育を推進することにより、「使える英語力」の育成を目指しています。その中で、中学校での学習によってどれくらい英語が話せるようになったか、英語4技能のうちの「スピーキング」能力を客観的に評価するためのテストとして設けられました。
また、そのテスト結果に書かれる学習アドバイスから、次の学習目標を立てることが出来るため、高校の授業にも役立つ、と東京都教育委員会はしています。

スピーキングテストはいつ実施される?

令和4年度の受験日は11月27日(日)(予備日:令和4年12月18日(日))で、都立高校や民間施設等で実施されます。
対象となるのは、東京都内公立中学校第3学年全生徒。
翌年、令和5年の1月中旬頃(予備日受験の場合は、令和5年1月下旬)に結果が発表される予定です。


東京都教育委員会は、令和4年度から都内公立中学校第3学年生徒を対象に、「中学校英語スピーキングテスト(ESAT-J)」を実施します。
ESAT-J = English Speaking Achievement Test for Junior High School Studentsの略称
引用元:東京都教育委員会「中学校英語スピーキングテスト ESAT-J」

都立高入試にはどのように反映される?

学力検査の得点と調査書点の合計にESAT-Jの点数を加え、総合得点を算出します。

学力検査700点+調査書300点+ESAT-J20点1020点
※学力検査と調査書の比が7:3の場合(6:4の高校もあり)。

ESAT-Jの結果はA~Fまでの6段階で評価され、以下のように点数化されます。

ESAT-J結果点数
A20点
B16点
C12点
D8点
E4点
F0点

点数の比率を見ても、学力検査が最も重要なのは一目瞭然ですが、調査書の点数を300点満点に換算してみると、5段階中の1が、5科目(英数国理社)では約4.6点、実技(音美技保)では約9.2点となるので、全体的に見てESAT-Jよりも内申点の方が入試において影響が大きいと言えるでしょう。

スピーキングテストの対策も必要ですが、内申点に影響する定期試験にまず集中することが大切なので、その点は忘れないようにして下さいね。

中学校英語スピーキングテストの問題と対策方法

それでは、気になる問題の内容から見ていきましょう。

出題範囲

中学校学習指導要領に基づく内容(教科書レベル)

テスト方法

テスト専用のタブレット端末、イヤホンマイク、防音用のイヤーマフを使用し、解答音声を録音

出題内容

パートA~Dの4つのセクションで構成されています。

パート出題形式出題数
A表示された英文を読み上げる(音読)2
Bイラストの内容を把握し、英語の質問に対して英語で応答する・意図を伝える4
Cイラストを見て、そのストーリーを英語で話す1
D英語の質問に対して、自分の意見を英語で述べる1

(参照:東京都教育庁発表「令和4年度中学校英語スピーキングテスト(ESAT-J)のお知らせ)

ではそれぞれのパートごとに問題の傾向と対策を詳しく解説していきます。

パートAの問題と対策

パートAは音読です。英文が表示され、それを読み上げる問題が2問出題されます。

ここで評価されるのは「音声」。つまりは発音やイントネーションのことです。英語できちんと音読できているかが評価されます。
音読と聞くと、発音に自信がない人は不安になるでしょう。
しかし、実際の評価基準はそこまで厳しくありません。

令和3年のスピーキングテストのパートAについての採点基準を見ると、

・言いよどみや不自然な間があり、リズムや抑揚が聞き手の理解の支障となることがあっても、話についていくことが可能な程度であれば、3点満点中「〇2点」
・言い回しを考える間や言い直しがあっても、発音が概ね正しく聞き手の理解の支障となることがなければ満点の「◎3点」

(参照:東京都教育庁発表 中学校英語スピーキングテスト(ESAT-J)令和3年度 確認プレテスト② 採点基準)

とあり、言い直しがあったとしても満点がもらえるくらいです。

さらに、発音の質についても厳しくはないため、とにかく、自信を持って大きな声で英文をハッキリ読み上げることが何よりも重要なポイントになります。

パートBの問題と対策

パートBは最も多い、4問の出題があります。
イラストが表示され、その内容についての質問に対して、英語で返答します。

パートBで評価されるのは「コミュニケーションの達成度」です。
これは、「相手の質問を理解し、その上で、自分の言いたいことが相手に伝わるか」というポイントが評価の対象になります。
これも採点基準は厳しくなく、評価基準を見ると「問題趣旨に沿っていれば簡単な単語のみでも良い」となっています。

まずは、英語で投げかけられる質問を聞き取る力(ヒアリング)が必要ではありますが、イラストはそれを十分に補填してくれます。
そのため最も大切なのは、文法的に正しいか、発音やイントネーションが正しいかを気にするのではなく、伝えたいことを単語だけでも良いので並べ、とにかく回答することです。

考えこんで何も答えないのが一番点数を落とすことになりますので、そうならないようにがんばりましょう。

パートC・パートDの問題と対策

パートCとDはおそらく、パートA、Bよりも難しいと感じる人が多いでしょう。

パートCはイラストを見てそのストーリーを英語で話します。出題数は1問のみ。令和2年、3年度のプレテストでは4コマイラストのストーリーが問題になっています。
イラストだけの情報で、自分から英語で話さなくてはいけません。

パートDでは英語で話される音声を聞き、そこで投げかけられる質問に対して答え、なぜその答えになるのか自分の意見を述べます。こちらも出題数は1問のみ。
パートDはイラストの表示もなく、英語の音声だけが頼りです。

パートCとパートDは、パートA、Bの時にも出てきた「音声」と「コミュニケーションの達成度」に加えて、「言語使用」という観点で総合的に評価されます。
「言語使用」とはつまり、英語を言語としてどれくらい使えるかを見るということです。ストーリーを英語で説明する、自分の意見を英語で述べるには、どうしても接続詞を使って順序立てて英語で文章を作ることが必要になります。
パートCとDではその点も評価されるということです。

「言語使用」の評価基準で満点を取るためには、やはり、語彙や文法が正しく使えることが必須となりますが、東京都が公開しているプレテストの結果を見ると、4点満点中、3点と4点の生徒は全体の1%未満でした。
ということは、4点満点中、2点を取ることが出来れば十分と言っていいでしょう。
2点を取るためには、

・語彙・表現・文法の幅が限られているが、簡単な接続詞でアイデアをつなげることができる
・簡単な描写を羅列することができる
・語彙や文法の使い方に誤りが多い

とあり、パートA、Bと同様に、細かい文法などの間違いに気を取られることなく、知っている単語や接続詞を使って、伝えたいことをとにかく口に出して回答することが重要と言えるでしょう。

スピーキングテストへ向けての勉強法

ここまで、中学校英語スピーキングテストの問題と対策についてそれぞれ詳しく解説してきましたがいかがでしたでしょうか?
でも実際のところ、じゃあ、何の勉強から始めたらいいの!?と思っている方も多いかもしれません。
そんな方に、今からすぐ出来るスピーキングテストに向けての勉強法をお伝えします。

・英語の教科書に出てくる文章は必ず音読する
・単語を発音しながら覚える

シンプルにこの2つから始めて下さい。

英語を口から出すことに抵抗がなくなればなくなるほど、スピーキングテストには強くなります。
英語を口に出すことに抵抗がなくなり、読むことがスムーズになればなるほど、ヒアリングも比例して上達します。
スピーキングテストの出題範囲は教科書レベルですので、まずは教科書を音読すること。それに加えて、解答に必要な最低限の単語を覚えること。これがスピーキングテストに向けての勉強法の基本になります。

そしてもちろん、今までのプレテストの過去問にチャレンジすることも大切です。
でもそこで一つ注意してほしいのは、そこで出ている模範解答を気にしすぎないことです。
もちろん理解はして欲しいのですが、模範解答だけが正解ではありません。
模範解答のように、正しい英語の文章で答えなくちゃ…という意識に囚われすぎないように、あなたの知っている単語を並べるだけでも点数は取れることを忘れないで下さいね。

まとめ:スピーキングテストの攻略法

最後に、中学校英語スピーキングテスト(ESAT-J)の攻略法をここにまとめます。

・発音やイントネーションの良さは気にせず、録音されやすいようにはっきりと大きな声で話す
・無理に難しい文章を作ろうとせず、知っている単語を並べるだけでもOK
・言い直してもOK
・とにかく口に出して回答する!

こうやってまとめると、とても基本的なことで簡単なことのように思えるかもしれませんが、いざテスト本番になると、その場の空気や緊張で基本的なことが出来ないことも多いです。
是非、テスト直前にはこの攻略法を思い出し、自信を持ってスピーキングテストに臨んで下さい。

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