子どもへの対応

不登校の子が母親依存になりやすいのはなぜ?原因と対処法を解説

この記事の著者

柳 聡明 / 不登校訪問専門員

お子さんが不登校になってしまった場合、ネットで調べものをしたり支援先を探したり、お子さんに寄り添って話しをしたりと、中心になって行動するのはやっぱりお母さんです。

不登校じゃなくても、お母さんはお子さんが産まれた時から、ずっと面倒を見て育ててきましたよね。

そうした背景から、不登校というハンデを背負ってしまったお子さんが、ある程度、母親依存になるのは当然のことだと思うのですが…、『母親依存の子は不登校になりやすい』なんて言葉を見るとドキッとしてしまいます。

そこで今日は母親依存について原因からお子さんの特徴、対処法までを解説していきます。

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不登校の原因は母親依存なの?

上にも書きましたが、子育てを中心になってやるのはお母さんです。そういった環境から子どもが父親よりも母親と仲良くなるのは当然です。

それを踏まえた上で不登校の原因が母親依存にあるのか?と聞かれると、それは原因の一部です、としか思えません。

なぜなら不登校は今まで起こった出来事が積み重なった結果、起こってしまうことだからです。

日本のご家庭の子育ては母親主導なので、お子さんに何かあると「母親が原因かも!?」と言われやすいことを覚えておきましょう。そうすれば不必要な情報を聞いたからと言って、無駄に落ち込むことはありません。

不登校の子が母親依存になりやすいのはなぜ?

とは言え、お子さんとよく交流するのはお母さんなので、以下のような行動をしていないか振り返ってみましょう。

過保護・過干渉
愛情不足
教育熱心
世間体を気にし過ぎた結果
子どもの考えは受け入れない

不登校の子が母親依存になりやすい原因をひとつずつ解説していきます。

過保護・過干渉

不登校の子が母親依存になりやすい原因の一つとして、過保護や過干渉な育児スタイルが挙げられます。過保護とは、子どもを過度に保護し、あらゆるリスクや困難から守りきってしまうこと。過干渉とは、子どもの自主性や自立心を奪うような行動であり、子ども自身が自分の意志で行動することができなくなってしまう状態を指します。

過保護な育児は、母親が子どもに対して過度に心配し、危険を回避させるためにあらゆることに介入することがあります。例えば、子どもが誰かに迷惑をかけてしまっても「あの子と遊ぶのは危ないからお付き合いをやめなさい」と伝えるような行動です。 このような過保護な態度は子どもが自分の力で困難を乗り越える機会を奪い、自己肯定感を育み自信をつけるチャンスを阻害してしまいます。

また、過干渉な育児は子どもに対して過剰に競争させようとしたり、子どものやることをすべて指図してしまったりします。これによって子どもは自己表現も自己決定もできなくなり、自分で行動するチカラを失くしてしまいます。その結果、コミュニケーション能力も衰えてしまいます。

過保護や過干渉な育児は、母親が子どもの将来を案じて行う行動である場合もありますが、逆に子どもの自己成長や社会適応力を阻害してしまう結果となります。

愛情不足

愛情不足とは、子どもが十分な愛情や温さを認められない状態を指します。

物理的な愛情(抱擁や接触)だけでなく、感情的な愛情(子どもに対する理解や共感)も含まれます。 愛情不足は子どもの心理的な安定に大きな影響を与えます。

愛情不足を感じている場合、学校へ行くことに対して不安感や不満が増大し、母親に依存することで安心感を得ようとする傾向があります。

愛情不足の原因は様々で、例えば、母親自身があまり熱心に育児をされなかったので、愛情のかけ方が分からない場合もあります。

単純に母親が忙しすぎて子どもとの時間をゆっくり取れない場合などもあります。
ただ、どんなに忙しくてもコミュケーションがちゃんと取れている場合は、子どもは愛情不足を感じづらいと言えます。

教育熱心

不登校の子が母親依存になりやすい原因の一つとして、母親の教育熱心さが挙げられます。 教育熱心な母親は、子どもの学業や成長に非常に熱心で、子どもが学校で成果を上げることを強く願っています。

教育熱心な母親は、子どもの学業や習い事、学校行事などに積極的に関わり、子どもの学習や成績に対して高い要求を持ちがちです。そのため、子どもに不安やプレッシャーを感じさせてしまうことが多くあります。また、子どもの代わりに問題を解決しようと介入してしまうこともあります。

教育に熱心な母親は子どもの成長を願っているので、過保護な行動が増えるようになり、結果として子どもが自立する機会を奪ってしまうことが起こります。

世間体を気にし過ぎた結果

不登校の子が母親依存になりやすい原因の一つとして、世間体を気にしすぎる傾向が挙げられます。

例えば、友だちが塾をふたつ掛け持ちしている話を聞くと「うちも頑張らなくちゃ!」と、さっそく塾を掛け持ちさせたりして、子どもに無理なことを強制させてしまうのです。

このような無理を積み重ねた結果、お子さんは疲れやストレスから不登校に陥ってしまいます。また何でも母親から言われてきたので、自分の意志や気持ちを表現できなくなってしまいます。

子どもの考えは受け入れない

不登校の子が母親依存になりやすい原因の一つとして、母親が子どもの考えや意見を受け入れない傾向が挙げられます。

子どもが自分の意見を言いにくい環境で育つと、自己表現が苦手になったり、自分の気持ちを上手に伝えることができなくなったりします。そして自分では何も決めることができず、母親に依存するようになります。

母親は子どものことを心配して「こうすれば良い」「これが正しい方法だよ」と言うのですが、子どもに考えさせないので、子どもは自分で物事を深く考えないようになります。

このような環境で育った結果、子どもは自分の内面に閉じこもり、自立心を失ってしまいます。

母親依存が原因で不登校になってしまった子の特徴

母親依存が原因で不登校になってしまった子には、以下のような特徴が見られることがあります。

自己肯定感が低い

母親依存の子どもは、母親の評価や承認を必要とし、自分の価値をその評価によって決めてしまう傾向があります。自己肯定感が低いので、自信を持って自分を表現することや自分の意見を主張することができない傾向にあります。

また、母親に頼りすぎているため、自分自身の成長や行動に対して自信が持てない場合もあります。新しいことに挑戦するのをためらい、失敗や困難に立ち向かっていく勇気が出ない場合が多くあります。

対人関係が苦手

母親依存の子どもは、母親との関係が強いために他の人とのコミュニケーションがうまく取れないことがあります。 不登校になってしまうと特に母親との関係が頼りになってしまうので、他の人との関係が希薄で、多少関係をもっても不安を感じてしまいます。

また、友人や教師とのコミュニケーションが苦手な子は、学校に行くことに抵抗を感じることがよくあります。母親以外の人との関わりに不慣れなため、社交的な場面や集団でのコミュニケーションには積極的になれません。

母親が常に子どもを守り、過保護な態度をとってしまうと、子どもは自分で人間関係を築けなくなり、対人関係が苦手になってしまいます。

不安や心配事が多い

不安感が強く何事も先走って心配する子は、母親からの過保護な愛情が影響している場合があります。過保護な愛情によって子どもは自分のことを心配しやすくなり、学校や社会での新しい環境に対して不安感を強く感じるようになります。これらのことが積み重なると不登校に繋がることもあります。

自己表現が苦手

母親に依存している子は、自分の意見や気持ちをうまく表現することが苦手な場合がよく見られます。過保護な愛情を受けている子どもは母親に頼ることが多く、自分の感情や考えを自己表現することに自信を持たなくなる傾向があります。その結果、学校での問題や悩みを上手く伝えることが苦手になり、不登校に陥ってしまう場合があります。

自己表現が苦手になってしまうと、自分の気持ちや思いを言葉で伝えることが難しいだけでなく、他の人とのコミュニケーションにも困難を感じることがあります。自分を押し殺して他者と関わる傾向があるため、学校や社会での交流がうまくいかない場合もあります。

また、母親が常に子どもの代わりに話をしてしまう、子どもの感情や考えを否定することで、自己表現がさらに抑制されることもあります。自分を封じ込めたままなので、不登校からの回復には時間がかかります。

責任感の欠如

過保護な愛情に包まれている子どもは、自分で物事をうまくやる必要性を感じる機会が少なくなります。母親が子どもの代わりにあらゆることをしてしまうので、子どもは自分自身で「頑張ろう!」と努力しなくなり、責任を感じることが億劫となってしまいます

また、母親が過度に介入し、子どものミスをすぐにフォローしてしまうと、子どもは「このやり方でいいんだ」と感じてしまい、自らの行動に対する責任感が希薄になります。このような状況下で成長してしまうと、問題が起きた場合でも誰かに責任を転嫁することを考えるようになってしまいます。

学校に行くことや学業に取り組むことは、【自分自身がやるべきこと】と子どもが認識することが重要ですが、過保護な環境にいるとそのような意識を持ちにくい傾向にあります。

これらの特徴は全ての子どもに訳ではありませんが、母親依存が不登校に影響を与える場合に見られる傾向です。

不登校の原因が母親依存である場合の対処法

不登校の原因が母親依存である場合には、以下のような対処法が考えられます。

問題があることを認める

まず大切なのは、問題があることを認めることです。母親依存が不登校の原因のひとつであると認識できていないと、適切な対応はできません。この段階では感情的な面だけでなく、冷静に状況を把握することが重要です。

「子どもの不登校にどのように関わってしまったのか?」「子どもに母親依存させているのはどんなことか?」と、いままでの生活を振り返ってみてください。また、子ども自身がどのような状況に置かれているのかをよく観察し、その先にある問題を理解できるように努めましょう。

この過程においては、自分の気持ちや行動を冷静に振り返ることが重要です。 母親依存が不登校の原因であることを受け入れることで、お子さんの気持ちを理解することが可能になり、適切なサポートをしてあげられるようになります。

お子さんと話をしてみる

母親依存が不登校の原因として考えられる場合、子どもとじっくりコミュニケーションをとることが重要です。

リラックスした雰囲気で接し、タイミングを見計らって話すと、子どもはよりオープンになり、言いにくかったことを共有しやすくなります。

子どもが自分の気持ちや不安を素直に話してくれる場合、否定せずに受け入れられるように心掛けましょう。そこにいて話を聞いているだけで、お子さんの気持ちを把握し理解できるチャンスです。

また無理に話さないで、一緒に過ごす時間を大切にしていけば、信頼関係を築くことができます。子どもが自分から話したいと感じるタイミングを待ち、自然な流れで話を進めていきましょう。

難しい話をするのではなく自分自身も率直な気持ちを伝えることで、より信頼できる深い関係を築くことができます。その上で、子どもと一緒に問題を共有し、解決策を考えていきましょう。

母親が落ち込まない

大抵の子どもは両親の精神的な状態に影響を受けます。
母親自身が落ち込んだり、不安になったりすると、子どもはそれを敏感に感じ取り、安定しない精神状態になってしまうのです。

ですから、母親自身ができるだけ落ち着いて冷静な対応を心掛けることが大切です。子どもに対して自分の感情の負荷をかけず、子どものペースを尊重してあげるようにしましょう。感情をコントロールできるようになると、子どもに安心感を与えることができます。

また、母親が子どもの不登校に過剰な反応を示さないことも大切です。 不登校は子どもの成長過程における一時的な問題です。それなのに周囲の大人が慌ててしまうと、子どもは余計なプレッシャーを感じてしまいます。

母親が安心している姿を見せれば、子どもも自分の気持ちを安心して話せるようになります。

そしてお母さん自身もご自分のケアを忘れずに、ストレスをためないように心掛け、適切な休息を取るようにしましょう。お母さんが笑顔でいればいるほど、子どもとコミュニケーションが成立するようになります。

母親と子どもの健全な関係を築きながら、自立して成長できるようにサポートしてあげよう

不登校の原因が母親依存である場合、母親の過保護な愛情や過干渉な育児スタイルが子どもの心に問題を起こす可能性があります。またそのような環境で育つと不安や心配事が多くなり、自己表現が苦手になってしまう場合もあります。

お子さんが不登校になってしまったら、お母さん自身にも一部、問題があることを認め、子どもとしっかりとコミュニケーションをとるよう心がけましょう。過保護な愛情や過干渉な育児スタイルに気ずかないと、お子さんに適切なサポートができません。

また、母親は自分自身の感情をコントロールし、落ち着いた雰囲気を整えていくことが重要です。 過剰な反応を避け、子どもに対して理解ある姿勢を示し、子どもの心の問題に対処する力を育んでいきましょう。

最終的な目標は、母親と子どもの健全な関係を築きながら、子どもが自立して成長できるようにサポートすることです。

そしてお母さんの温かな愛情と理解こそ、お子さんの心の成長に寄り添う力となってあげられることを忘れないでください。

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この記事の著者

柳 聡明 / 不登校訪問専門員

とにかくサッカー漬けの毎日。8歳からサッカーを始め大学でもサッカー部に所属していました。高校は県でも有数の進学校にスポーツ推薦で入学。なので、授業についていくのにも必死。最初の定期テストでは赤点も3つ…。この成績が続くと部活もクビに…。なんとかしなければと、登下校の時間やスキマ時間を使って、勉強と部活の両立の方法を考え乗り越えてきました。こうした自分の経験も活かして、勉強で困っているお子さんを一人でも多くサポートしていきたいと思います。

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