家庭教師のあすなろ あすなろの教え方 発達障害 支援のコツ WISC4検査における、言語理解指標(VCI)が低い子の対応方法とは?

支援のコツ

WISC4検査における、言語理解指標(VCI)が低い子の対応方法とは?

この記事を書いた人:心理カウンセラー 車 重徳

・子どもの勉強がなかなか定着しない
・子どもの問題行動がなかなか直らない

このようなお悩みを抱えている保護者の方はとても多いです。
そういった方の中では、すでにWISC4(ウィスク4)検査をされた方もいらっしゃるのではないでしょうか?

今回は、WISC4(ウィスク4)検査にある4つの指標
・VCI (言語理解指標)
・PRI (知覚推理指標)
・WMI (ワーキングメモリ指標)
・PSI (処理速度指標)

のうち、VCI (言語理解指標)について、ご紹介したいと思います。

VCIの数値が低い場合、お子さんにはどんな困難があるのか。そして、どのように対応してあげるといいのかをご説明します。


言語理解指標(VCI)とは、どんな指標なのか 

WISC4(ウィスク4)検査における言語理解指標とは、ザックリ言うと
「ことばをことばとして認識してアウトプットする力」
を指します。

さらに詳しく述べると
・ことばの抽象的な概念の把握
・言語認知能力
・語彙力(単語力)
・社会的な一般常識

などです。

ことばは、コミュニケーションツールです。
その子なりに言語理解があったとしても、その情報を他人が共有していないとコミュニケーションにはならないのです。

例えば、ある人が
「手帳、持ってる?」
と聞きます。

普通は、カレンダーがあるスケジュールを記入する手帳だと思いますよね。
しかし、発達障がいを抱えていたり、グレーゾーンだったり、支援級に通っていたりする場合、「手帳、持ってる?」は、「療育手帳」もしくは「障害者手帳」を指すのです。

言語理解指標(VCI)は、このようにミスコミュニケーションの原因となることばの認識や理解、使用についての情報を得るのに必要な情報なのです。


WISC4(ウィスク4)検査の間違った解釈

勘違いしている方も多いので、ハッキリお伝えしておきます。
WISC4(ウィスク4)検査は、その子に「発達障がいがあるのか・ないのか」を判断するための検査ではありません。

では、WISC4(ウィスク4)検査で何が分かるのか。

それは、その子の
・得意なところ
・苦手なところ

が分かるのです。

つまり、WISC4検査をしてVCI (言語理解指標)の数値が低い場合は「ことばをことばとして認識してアウトプットする力」が苦手ということになります。


言語理解指標が(VCI)低い子は、どんな困難を抱えているのか 

では、実際に言語理解指標(VCI)が低い子は、どんな困難を抱えているのでしょうか。
・会話の際、相手が何を言っているのか分からない
・自分の伝えたいことがことばにできない
・指示が理解できない
・一般常識が少しズレている
・一度、覚えたはずのことなのに数日経つと忘れる

などです。

例えば、このような例がありました。
————————
お母さんがお子さんに
「さっきのアレ、出しっぱなしじゃない。早く片付けなさい!」
と言いました。

お子さんは
「うん。分かった。」
と言います。

でも、そのお子さんは全く動きませんでした。
————————

なぜ、お子さんは動かないのでしょうか?

実は、頭の中で
「さっき」とは、何時何分のことなのか?
「アレ」とは、何のことなのか?
「早く」とは、何分以内のことなのか?
「片付ける」とは、どういうことなのか?

このように考えているのです。

でも、一向に片付けようとしないお子さんを見て、お母さんはイライラし「なんで、やらないの!」怒ってしまいます。

この場合、お母さんの意図としては、片付けをしない理由を聞きたいわけではなく、「やりなさい」ということを伝えたかったわけです。

でも、お子さんの受け取り方は違います。

文字に起こすと分かりやすいのですが、お母さんの「なんで、やらないの!」の言葉には、「なぜ」という疑問形が含まれていますよね。お子さんは、その「なぜ」に対して、片付けをしない理由を答えようとしているわけです。

すると、すぐに片付けをしないお子さんの様子を見て、さらにお母さんはイライラ…。
言語理解指標(VCI)が低いと、往々にしてこういったミスコミュニケーションが起こるのです。


言語理解指標(VCI)が低い子には、どんな対応をするべきか 

では、実際に言語理解指標(VCI)が低い子には、どのような対応をすれば良いのでしょうか。

・分かりやすいことばで伝える
・伝える際には簡潔に
・話す際にはゆっくり、ハッキリ言う
・だいたいの記憶の定着日数を確認する
・記憶法をとりこむ
・その子の一般常識を否定しない
・新しい一般常識を追加していれる

分かりやすいことばとは、「本人が理解できることば」ということです。

子どもは分かっていなくても「うん、分かった」と言います。
なぜなら
・聞いたら怒られる
・あまり深く考えていない
からです。

そのため、言語理解指標(VCI)が低いお子さんには
・分かっているかどうか、本人の仕草で確認する
・何が分かったのかを、具体的に聞いて確認する

この2つを意識して、接してあげましょう。
特に、難しいことばを使用する場合は、お子さんが理解できる言葉や単語を使って、ことばの関連付けをしてあげると、イメージしやすくなりコミュニケーションも円滑になると思います。


WISC4検査の結果、言語理解指標(VCI)が低くて不安な方や、もっと具体的な対応を知りたい方は、ぜひ、発達心理サポートセンターの車(くるま)までご相談ください。

発達心理サポートセンターでは、WISC4(ウィスク4)検査を出張にて実施していますし、オンラインにて、WISC4(ウィスク4)検査結果の相談も承っています。
「WISC4(ウィスク4)についてもっと詳しく知りたい!」という方は、発達心理サポートセンターHP(https://www.wisc4.info)でもご紹介しています。ぜひ、ご覧ください。

この記事の編集者
車 重徳 / 発達心理サポートセンター センター長
学習塾にて不登校、発達障害や学習障害の子の学習指導
不登校、発達障害や学習障害の子の高校を立ち上げ
→同高校の運営および心理士・カウンセラーとして活動
高校を運営しつつ、放課後デイサービスを9か所立ち上げ
高校、放課後デイサービスを運営しつつ、児童発達支援を8か所立ち上げ

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