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ASDはいつ分かる?親が知っておくべき年齢別の症状や特徴

この記事の著者

房前 みなみ / 発達障害コミュニケーション指導者

ASD(自閉スペクトラム症)の判断は、大抵の場合4才くらいまでの間に分かります。幼児の頃は症状が出ていても年齢や性別、発達段階など様々な要素を統合して考える必要があるので難しい場合があります。

このページでは、年齢別の症状を紹介していきますので、判断の参考にしてください。

個人差があること、成長過程において変わってくることなどは、常に考慮する必要があります。

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ASD(自閉スペクトラム症)の年齢別の症状

ASD(自閉スペクトラム症)の症状は、一般的に、幼児期から症状が現れます。「もしかして…?」と感じたら、子どものことをよく観察していくことが大切です。

自閉症の特徴について、親御さんが知っておくべき年齢別の症状や特徴を具体的に説明していきます。

0~1才

視点が定まらない
一般的に、新生児は生まれてから人の見方には傾向があり、生後早い段階で人と視点を合わせられるようになります。ですがASD(自閉スペクトラム症)の子どもは顔の横にある耳や、周囲の背景に興味を示すことがあり、養育者の方を向いていても、目が合わない、視点が定まらないことがあります。

感覚過敏
自閉症の幼児は感覚刺激に対して過敏なことがあります。特定の音や光、触覚刺激に対して異常に反応することが起こります。また、抱っこしようとすると身体を大きく反らすことがあります。

コミュニケーションの難しさ
言葉を使って感情や欲求を伝えることが難しい場合があります。

繰り返し行動
特定のことに興味を持つことが多く、同じことを繰り返し行います。 興味を持つものに没頭し、他の活動や遊びに興味を示さないことがあります。

社交的な関心の不足
他の子供たちとの交流や遊び、コミュニケーションが難しい場合があります。 一般的には他の子供たちとの関わりを求める年齢になる頃でも、自閉症の幼児はこれに興味を示さないことがあります。

これらの特徴が生後から12か月ごろに見られる場合、親御さんは早めに医師や専門家と相談し、適切な評価と支援を受けることが重要です。

1~2才

1~2才にかけては、ASD(自閉スペクトラム症)の症状がさらに明確に現れることがあります。言葉を使って感情や意図を伝えることが難しいことが多くなります。

社交的な関心の不足
ASD(自閉スペクトラム症) の幼児は、他の人との交流や遊び、コミュニケーションが難しいことがあります。友だちと遊ぶことや、誰かと関わることが難しいため、一人で遊ぶことが好きなことが多いです。また、他者にまったく興味を示さない場合もあります。

言葉の遅れ
多くのASD(自閉スペクトラム症)の幼児は、言葉の発達が通常よりも遅れていることがあります。言葉を遅らせているのは、コミュニケーションに問題があること、社会的な交流に関心を持たないことが原因のひとつです。

繰り返し行動
ASD(自閉スペクトラム症)の子どもは、特定のことに興味を持つことが多く、同じ行動や繰り返しのパターンを好みます。例えば、同じおもちゃで何度も同じ動作をすることがあります。これは、何度も同じことを行うと安心感を得られるためです。
また興味を持つものに没頭することがあります。

感覚過敏
特定の音や光、触覚刺激に対して敏感で、これらの刺激が不快であると感じることがあります。感覚過敏は、日常生活においてはストレスを感じることがあります。

1~2才の段階では、これらの特徴がより顕著になりますが、個々の子どもにより異なる特徴が現れることを理解しておきましょう。

2~3才

2~3才の頃になるとASD(自閉スペクトラム症)の症状がより明確になり、自閉症の診断が行われることが多いです。

言語の遅れ
言葉の遅れがより明確になり、発語が不自然であることが起こります。言葉の発音や文章の理解をスムーズに言語化できないことがあります。このため、コミュニケーションが非常に難しい状況に陥ることがあります。また、コミュニケーションをとりたい場合、言葉を使わずに行おうとします(クレーン現象)。

社交的な関心の不足
他の子どもたちと遊ばず、孤立して遊ぶことが多い場合があります。視点を捉えるのが難しいため、他人に共感することが難しいこともあります。

反復行動
特定のことに興味を持ち、没頭することがあります。これは予測の可能性を求めるために行われることが多いです。また、おもちゃや物事に対して執着やこだわりが強すぎる場合があります。

感覚過敏
ASD の子どもは、感覚刺激に対して非常に敏感です。特定の音、光、知覚刺激に対して過敏に反応し、それが不快であると感じます。また日常生活において大きなストレスを感じます。

2~3歳になる段階では、これらの特徴がよりはっきりと現れることがあります。

3~4才

3~4才になると、自閉症の症状がより明確にわかるようになり、診断の基盤が築かれるのが一般的です。

言語の遅れ
3~4歳のASDの子どもの中には、まだ言葉を話すことが難しい場合があります。言葉の発音が不明瞭であるか、言葉の遅れが見られることがあります。また、一切言葉を話さないこともあります。このため、コミュニケーションがますます困難になります。

社交的な交流の難しさ
3~4歳のASDの子どもは、他の子どもたちとの社交的な交流が難しいことがあります。他者の感情や気持ちを察するのが難しいため、他人に共感できず、協力関係などを築くことが難しいこともあります。

反復行動
3~4歳のASDの子どもは特定の行動や活動に熱中し、それを繰り返すことがよくあります。同じおもちゃや遊びを何度も繰り返し、没頭することがあります。これは安心感を生み出すための行動です。
また、おもちゃや問題に対して執着が強いことがあります。

感覚過敏
音や光、触覚に対する過敏で、特定の刺激に過剰に反応することが起こります。特定の音、光、知覚刺激に対して過敏に反応し、それが不快であると感じられます。感覚過敏は、日常生活において大きなストレスとなります。

3~4歳になる段階ではこれらの特徴がより明確に現れ、ASD(自閉スペクトラム症)の症状が明確になります。 早期診断と適切な支援を受けることが、ASDの子どもたちの成長と発達において非常に重要です。

ASD(自閉スペクトラム症)はいつ分かる?気づくタイミングは?

ASD(自閉スペクトラム症)の早期発見と早期介入は非常に重要です。親御さんが自閉症に気づくタイミングは、子どもの成長段階や発達の個人差に応じて異なります。以下に気づきのタイミングを解説します。

生後から12か月程度

生後から12か月ごろに、親が自閉症の特徴に気づくことがあります。
典型的な特徴は、視点が合わない、感覚過敏などです。

1~2才

1~2才にかけて、子どもの言語の発達や社交的な交流が遅れているように感じ、ASDの症状と気づくことがあります。

子どもが言葉を言わない、社交的なコミュニケーションが難しい、他の子どもたちとの遊びが少ないなどのサインが見られます。

2~3才

2~3才になると、言語の発達が遅く、社内交流が難しいなどの症状がより明確になることがあります。専門家の初期介入プログラムを検討していく時期でもあります。

3~4才

3~4才になると、言語の遅れや繰り返しの行動が一層目立つようになります。この場合、早期診断と専門的な支援を受けることがASDの子どもたちにとって非常に重要です。

ASD(自閉スペクトラム症)の幼児期以降の流れ

学齢期
子どもが学齢期に入ると、ASD(自閉スペクトラム症)の症状がより明らかに現れることがあります。学校や社会での適応が難しい場合は、学校のカウンセラーや特別支援教育の専門家に相談しましょう。学業や対人関係に困難がある場合、関係者の支援を受けることが大切です。

思春期
思春期に入ると、自閉症の特徴がより複雑になることがあります。社会的な圧力や感情調整の難しさが増すので、支援の方法を工夫していく必要があります。

成人期
ASD(自閉スペクトラム症)の症状は生涯持続します。 成人期に入ると、自立生活や職場での適応が焦点となります。 成人の場合、専門の支援サービスやコミュニティリソースを活用し、自立した生活のためのスキルを磨くことが大切です。

最も重要なことは、ASD(自閉スペクトラム症)の症状に気づいたら、早いうちに専門家の診断と支援を受けることです。

ASD(自閉スペクトラム症)は早期発見が大切。正しい理解と支援で子どもの生活を支えていきましょう

ASD(自閉スペクトラム症)は、生涯続く神経発達障害で、個人差が大きいため、初期に気づき支援していくことが大切です。以下はASDに関する重要なポイントです。

注意のタイミング
ASDの症状は生後から幼児期にかけて現れますが、個人差があります。

初期の診断と支援
初期にASDのことに気づいたら、医師や専門家の診断を受け、早期の支援を始めましょう。

児童期から成人期へ
ASDは生涯持続します。児童期、思春期、成人期と、年齢に応じて症状が変化します。適切な支援と理解が必要です。

家族との連携
家族や保護者の理解と支援は非常に重要です。医師や専門家と連携し、心のサポートもしていくようにしましょう。

ASD(自閉スペクトラム症)の子どもは、個別の特性と強みを持っています。正しい理解と支援によって、より自分らしい豊かな生活を築くことができます。理解と愛情に満ちたサポートで子どもの生活を支援していきましょう。

この解説でASD(自閉スペクトラム症)に関する理解と早期支援の重要性について、必要な方に少しでも届くことを願っています。

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この記事の著者

房前 みなみ / 発達障害コミュニケーション指導者

体を動かすのが大好き、誰とでも仲良くなれるタイプです。学生時代は陸上部に所属し、負けるのが大嫌い。とにかく強くなりたくて部活が終わった後も自主練!「勉強よりも部活!!」というタイプでした。なので、勉強にはかなり苦労しました…。でも、母が頼んでくれた家庭教師の先生のおかげで、成績を上げることができました。今度は私も同じように勉強で困っているお子さんのために「家庭教師のあすなろ」のスタッフとして、少しでも勉強を好きになってもらえるようなサポートを心がけています。

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