支援のコツ

自閉症の子がしゃべらないのはなぜ?原因や支援法を分かりやすく解説

この記事の著者

房前 みなみ / 発達障害コミュニケーション指導者

赤ちゃんが少しずつ言葉を話せるようになると、わが子の成長を実感でき、嬉しい気持ちになりますよね。

ですが、すべての子が同じように発育する訳ではありません。中には言葉を話せるようになるのが遅い子もいます。

とくに発達障害の疑いがあり、その中でも自閉症の傾向が認められる子は、言葉を発することができない状態が長く続くことがあります。

そこで今日は、しゃべらない子を支援する方法を解説していきます。自閉症の子に合わせた解説もありますので、ぜひ参考にしてください。

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もくじ

子どもの言葉はどう発育する?

赤ちゃんの頃は、泣き声や笑顔だけで自分の思いを表現しますが、徐々に言葉で表現できるようになります。

泣き声や表情の認識 0〜3ヶ月

赤ちゃんは泣き声や表情で自分の気持ちを伝えます。この時期は主に親とのコミュニケーションが行われます。

クーイング期から喃語(なんご)期 3〜8ヶ月

この時期には「あーあー」や「うーうー」など母音から始まる言葉を発し、この後「ぶぅぶぅ」など簡単な音を発するようになります。親の言葉を聞きながら徐々に音を増していきます。

言葉の学習 9〜18ヶ月

この時期になると、子どもは単語を覚え始め、親の言葉をまねることが増えます。少しずつ話せるようになります。

言葉の成長 2〜3歳

悲しみの表現など徐々に単語の数が増え、複雑な文を組み立てて話すようになります。質問するようになり、話題を提供することでコミュニケーションを楽しめるようになります。

発言の向上 4歳以降

この時期になると、子どもの言葉はますます豊かになり、感情や意見をしっかりと表現できるようになります。一人前にコミュニケーションができるようになります。

言葉の発育には環境やコミュニケーションの豊かさが言葉の習得に影響を与えるため、親や周囲の人々との関わりが重要です。
ただし、すべての子どもが同じペースで言葉を使える訳ではありません。

子どもの言葉が出ない理由

子どもの言葉が出ない理由は様々で、いくつもの原因が重なっている場合があります。まずは代表的な3つの理由を挙げておきます。

発育がひとよりゆっくり進んでいる

子どもの成長は個人差があります。中には言葉の習得がゆっくり進む子どももいます。これは一般的な成長のパターン内であることもあります。

発達に偏りがある

子どもの成長の仕方は、特定の分野が他の分野よりも進んでしまうなど、様々な形で現れます。例えば、身体の発達が進んでいるが言葉の発達が遅い場合など、個人差は大きいです。

単純に言葉が遅いだけ

一部の子どもは、言葉の発達が少し遅いだけであり、その後から急速に言葉が増えていくことがあります。この場合、極端に心配する必要はなく、子どものペースに合わせて成長を見守っていれば大丈夫です。

これらの理由の中には、短期的なものもあれば、長期的なものもあります。子どもの発達に関して心配な場合は、専門家のアドバイスを受けることも考慮してください。

また以下のような理由で言葉が出ないことも考えられます。

①聴覚に問題がある
②コミュニケーションが少ない
③知的障害・発達障害
④機能障害(発音、発声が必要な器官に問題がある、また未発達)

以下にそれぞれの理由について詳しく解説します。

① 聴覚に問題がある

言葉がない理由として、聴覚に問題がある場合があります。子どもが正しく聞こえるかどうかを専門家による聴覚検査で確認し、必要な治療や支援を受けることが大切です。

②コミュニケーションが少ない

言葉の発達はコミュニケーションと深く関連しています。子どもが周囲とのコミュニケーション機会が少ない場合、言葉を使う習慣や必要性を感じないことがあります。コミュニケーションを促進するために、子どもとの対話やコミュニケーションの機会を増やすことが重要です。

③知的障害・発達障害

知的障害や発達障害を持つ子どもは、言葉の発達にも影響が出ることがあります。言葉の理解や表現能力が低いため、言葉の習得が難しくなってしまう可能性が高いです。正しい支援やトレーニングを受けることで、コミュニケーション能力を向上させることができます。

④ 機能障害(発音、発声が必要な器官に問題がある、また未発達)

子どもが言葉を発するために必要な器官に問題がある場合、発声や発声が難しいことがあります。専門家による検査を受け、必要な治療やトレーニングを行うことで、言葉の発達を支援することが重要です。

これらの理由は個別の子どもによっても異なります。

自閉症の子がしゃべらない理由

自閉症の子がしゃべらない理由は複雑であり、個々の子どもによって異なることがあります。以下に一般的な理由をいくつか挙げておきます。

1. コミュニケーションの困難

自閉症スペラム障害(ASD)を持つ子どもは、社会的なコミュニケーションの実行に困難を感じることがあります。言葉の理解や表現が難しいためコミュニケーションを取るのも困難に感じます。
また喋らないことで、コミュニケーションの準備をしている場合もあります。

2. 感覚過敏

自閉症の子どもたちの中には、音や触覚などの感覚刺激に対して、過敏な反応を示す場合があります。そのため、言葉や音を出す行為に抵抗を感じ、しゃべることを忌避してしまう場合があります。

3. 言語の発達遅延

自閉症の子どもたちの中には、言語の発達が遅いケースがあります。これは言葉の理解や表現が難しいため、話すことが困難になってしまうことで起こります。

4. 不安やストレスが要因

新しい環境や社会的な場面で感じる不安
自閉症スペクトラム障害の子どもたちは、新しい場所や社会的な状況に対して不安を感じることが多いです。 新しい環境や新しい人々との接触は、予測不可能な出来事や刺激が多いため、ストレスの原因となり、結果としてしゃべらないでやり過ごす場合があります。

言葉を出すことは勇気がいる
自閉症の子は新しい環境では多くの不安を抱えているので、コミュニケーションを取ることに対して抵抗を感じることがあります。その結果として「しゃべらない」ことを選択する場合があります。

これらの理由は個々の子どもによって異なりますし、他にもさまざまな混乱が複数生じている可能性があります。

しゃべらない子を支援する方法

自閉症の子が喋らない場合、適切な支援とアプローチが重要です。 特に自閉症スペクトラム障害(ASD)を持つ子どもには、その個々の特性に合わせた支援が必要です。一般的なアプローチと自閉症の子ども向けのアプローチを紹介します。

一般的なアプローチ:たくさん話しかける

普通の子どもに対しては、たくさん話しかけることです。親や家族とコミュニケーションを取る中で、言葉の重要性や楽しさを感じさせてあげましょう。

積極的なコミュニケーション

穏やかな会話を大切にし、日常の中で様々な話題を提供してしゃべります。子どもの興味や関心に合わせて会話を展開し、楽しみながら言葉を使う習慣を育てます。

絵本やツールの活用

いろいろな絵本を読んだり、一緒に歌ったりすることで、楽しさと言葉を関連づけていきます。

自閉症の子ども向け:しゃべらないほうがいい場合もある

自閉症の子どもは、一概に話すことが有益に働く訳ではありません。考えを言葉ではない表現方法で表せるように練習していきます。以下はそのアプローチです。

代替コミュニケーション方法の導入

自閉症の子どもが言葉でコミュニケーションすることが難しい場合、絵カードやジェスチャー、コミュニケーションボードなどの代替手段を導入します。

非言語的コミュニケーションの尊重

自閉症の子どもが言葉でコミュニケーションしない場合でも、非言語的なコミュニケーションを尊重してあげましょう。 子どもが表情や身体の動きで感情や意志を伝えてくれたら、喜んでいることを伝えましょう。

全体のアプローチも、子どもの個性や特性を尊重しつつ、適切なサポートを提供することが大切です。専門家のアドバイスや支援を受けることも、子どものコミュニケーション能力を育てる上で役立ちます。

絵やカードで取り組む

ビジュアルサポートの重要性

自閉症の子どもたちは、情報を把握するのに視覚情報を重要な手段としており、それでコミュニケーションを行っています。絵やカードを置くことで、言葉に頼らずに情報を伝えたり洞察したりすることが可能です。

ピクチャーカード

ピクチャーカードと呼ばれるカードセットは、日常生活の場面や活動を視覚で表現したものです。これを用いてスケジュールやタスクを示すことで、子どもたちが自分の行動を予測できるよう支援することができます。

自閉症の子向け:その子に合わせた支援の見つけ方

自閉症の子どもに適した支援を提供するためには、個人の特性やニーズに合わせたアプローチが重要です。以下の手順に従い、自閉症の子どもに合った支援方法を見つけていきましょう。

1. 個別の特性の理解

まずはその子の特性を深く理解しましょう。コミュニケーションの特徴、興味の対象、感覚の処理など、個々の特性を把握することが基本です。

2. 専門家のアドバイスを受ける

自閉症スペクトラムには多様な特性が含まれます。専門家(医師、心理士、教育者など)のアドバイスを求め、適切な支援計画を作成していきましょう。

3. 目標の設定

その子がどのようなコミュニケーション目標を達成するのかを明確に設定します。短期的な目標と長期的な目標を定めて、進捗を追いながらアプローチを調整します。

4. コミュニケーションの方法

自閉症の子どもたちは、言葉だけでなく視覚的な情報も重要です。絵やカードを使ったコミュニケーションやビジュアルサポートを活用しましょう。

5. 快適な環境づくり

子どもが快適に過ごす環境を整えることが大切です。騒音を抑え、予測可能なルーティンを作ることで、子どもの不安を軽減します。

6. 肯定的感の強化

コミュニケーションが成果を出せたら、一緒に喜び、さらに報酬を提供しましょう。これはその子にとって成功体験を積み重ねる助けになります。

7. 進捗のモニタリングと調整

支援プランは柔軟に調整することが大切です。 子どもの成長に合わせてアプローチを変化させ、最適なサポートを継続的に提供しましょう。

自閉症の子どもたちの支援は、個別の特性を尊重しながら、柔軟で継続的なアプローチが求められます。 子どもの成長に寄り添い、適切な支援を提供することで、コミュニケーションの向上と成長を見守ることができるようになります。

しゃべることの楽しさを教える支援

自閉症の子どもたちに話すことの楽しさを教えるためには、ポジティブな体験を提供することが大切です。以下の方法を参考に、言葉を使うことが楽しいと感じる機会を提供していきましょう。

1. ポジティブな経験の提供

楽しい瞬間や成功体験を、言葉を使って楽しく体験させてあげましょう。例えば、お気に入りのゲームを一緒に楽しんだり、興味を持っているテーマについて語り合ったりすることで、言葉がコミュニケーションのツールとして楽しいことを実感させてあげることができます。

2. ゲームや子ども向けの活動

自閉症の子どもたちは、ゲームや子ども向けの活動を通じて楽しい経験を得ることができます。対話型のゲームやグループ活動、コミュニケーションが取れる機会を作ってあげましょう。

3. 個別のアプローチの試行

自閉症の子どもは、かなり異なる特性を持っています。その子に合ったアプローチを試行しながら、言葉を使うことの楽しさを見つけていきましょう。コミュニケーションや特定のテーマに関するトピックで興味を引くことができるかもしれません。

4. 成功体験の強化

言葉を使ってコミュニケーションが成功した場合には、その成功体験をポジティブに強化してあげましょう。褒め言葉や報酬で、言葉を使うことが楽しいことを再確認させてあげます。

5. 忍耐と積極的なアプローチ

子どものペースに合わせてゆっくりと進めながら、積極的にコミュニケーションが取れる機会を増やしていきましょう。

自閉症の子どもたちにとって、話すことが楽しいと感じる経験を提供することは、コミュニケーションの発展に大きな影響を与える可能性があります。
焦らず、少しずつ楽しめる機会を作っていきましょう。

自閉症の子には自分らしいコミュニケーションのやり方を見つける手助けを

子どもの言葉の発育には個人差があり、言葉が出ないことには、さまざまな原因があります。コミュニケーションの不足、知的障害や発達障害、発言や発声に関する器官の障害などが理由として考えられます。

自閉症の子どもたちの支援においては、個人の特性やニーズに合わせたアプローチが重要です。

言葉がでるよう支援する方法には、普通の子ども向けのコミュニケーション方法と自閉症の子向けのアプローチがあります。自閉症の子ども向けには、興味の偏りを考慮したアプローチや個別の支援方法を取り入れることが大切です。

成長の成長に合わせてアプローチを調整し、ポジティブな経験や言葉の楽しさを教えていくことは、子どもにとって大きな意味を持ちます。

自閉症の子どもが自分らしいコミュニケーションのやり方を見つけ、より豊かな人間関係を築いていけるよう支援してあげましょう。

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この記事の著者

房前 みなみ / 発達障害コミュニケーション指導者

体を動かすのが大好き、誰とでも仲良くなれるタイプです。学生時代は陸上部に所属し、負けるのが大嫌い。とにかく強くなりたくて部活が終わった後も自主練!「勉強よりも部活!!」というタイプでした。なので、勉強にはかなり苦労しました…。でも、母が頼んでくれた家庭教師の先生のおかげで、成績を上げることができました。今度は私も同じように勉強で困っているお子さんのために「家庭教師のあすなろ」のスタッフとして、少しでも勉強を好きになってもらえるようなサポートを心がけています。

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