注意欠陥/多動性障害

ADHDの子や発達障害の子がスマホ依存になりやすい理由と対処法

この記事の著者

房前 みなみ / 発達障害コミュニケーション指導者

「うちの子、夜寝てる時もスマホを握ってる…」
「ADHDってスマホ依存になりやすいの?」
「スマホ依存の原因や対策法を教えて欲しい」

こんなことでお悩みではありませんか?

スマホ依存はADHDを抱えるお子さんだけでなく、多くのお子さんにも発症する可能性があり、親御さんを悩ませる大きな一因となっています。

今時はスマホを持っていないと友だちと話も合わなくなってしまいますし、一時的に預かるだけでも素直に渡すお子さんはいませんよね。

実はADHDの子はスマホ依存になりやすい特性を持っているので、親御さんは特に注意する必要があります。

そこで今日は、ADHDを抱えるお子さんがスマホ依存になる理由と対処法について解説していきます。

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ADHDを抱えるお子さんがスマホ依存になってしまう理由は?

ADHDを抱えるお子さんがスマホに依存してしまう理由はどのようなことなのでしょうか?

具体的には次のような理由が考えられます。

  • 脳が面白いと感じるゲームがたくさんある
  • SNSなどリアルタイムで飽きないものがある
  • 対人関係がうまく築けず依存してしまう
  • ADHDの特性が依存を助長してしまう

それぞれ解説します。

スマホ依存の理由(1)脳が面白いと感じるゲームがたくさんある

ADHDを抱えるお子さんのみならず、周りのお子さんもスマホ依存になってしまう恐れがあります。

というのも、スマホには脳が面白いと感じるゲームがたくさんあるからです。

たとえば『ツムツム』といったスマホゲームはロングセラーとなっていますが、時間を区切って何度もプレイできるのが人間にとって面白いと感じるポイントでしょう。

大人であってもハマる人続出なのですから、子どもがハマるのは当然です。

なので、スマホゲームは特に注意しなければなりません。

スマホ依存の理由(2)SNSなどリアルタイムで飽きないものがある

またスマホ依存だけでなくSNS依存症も昨今では有名になっています。

SNSになぜ人がハマってしまうのかというと、リアルタイム性があるからです。

例えば、焼肉がなぜ美味しくて楽しいかを考えると…

焼肉は自らの手で焼いて食べる、そして時間経過とともにお肉が変化していく姿を多くの方が楽しみます。

つまりお肉の美味しさだけでなく時間も一緒に楽しめるのです。

ですからSNSもリアルタイムに変化する状況を楽しめるように工夫がなされていて、人間が楽しめる、依存するように作られているのです。

スマホ依存の理由(3)対人関係がうまく築けず依存してしまう

ここまではなぜ人がスマホに依存してしまうのかという理由をお伝えしてきましたが、ここからはADHDを抱えるお子さんがスマホに依存してしまう理由を考えていきましょう。

まず一つ目の理由としては、対人関係がうまく築けないためスマホに依存してしまうからです。

スマホにはゲームやSNSといった外部とつながるアプリが豊富にあるので、コミュニケーションを取りづらいと感じているお子さんはスマホでコミュニケーションを取ろうとします。

それに基本的には匿名でのつながりとなるので、学校での友達関係のような難しさもありません。

そのためスマホでのコミュニケーションは気軽で面白く、思ったことも存分に言えるため依存が加速します。

スマホ依存の理由(4)ADHDの特性が依存を助長してしまう

またADHDの特性がスマホへの依存を加速させてしまう場合もあります。

ADHDを抱えるお子さんには過集中という好きなものに熱中しすぎる特性があります。

仮にお子さん自身が面白いと感じるゲームに出会ったとすると、周りのユーザーと競いあって得点を伸ばすため、寝食を忘れてゲームしてしまう場合があります。

しかもスマホユーザーは全世界にいるので、どれだけ頑張ってもどんどん点数が更新されていきます。

そうなるとエンドレスにスマホを触っていなければならない状態になってしまうのです…。

このようにしてADHDの特性が悪い方向に働き、スマホ依存になってしまう可能性もあります。

ADHDだけでなく発達障害を抱えるお子さんはスマホ依存になりやすい

ここまで紹介してきたスマホ依存になる理由をまとめると次の通りです。

  • 脳が面白いと感じてしまう
  • 外でのコミュニケーションが取りづらい
  • おもしろさが過集中を起こしてしまう

これらの理由は発達障害を抱えている・抱えていないに限らず、多くのお子さんをスマホ依存にしてしまいます。

特にADHD以外の発達障害であるASDとLDのお子さんの場合には次のような理由からスマホ依存になりやすいです。

  • ASDを抱えるお子さん:こだわりがありADHDのお子さんと同様に過集中を起こす
  • LDを抱えるお子さん:周りと馴染めずスマホに居場所を求めてしまう

このようにADHDを抱えるお子さんだけでなく、発達障害を抱える子は全般的にスマホ依存になりやすい点に注意してください。

ADHDを抱えるお子さんがスマホ依存になっている兆候

ADHDを抱えるお子さんがスマホ依存になっている兆候はどのようなものがあるのでしょう?

具体的には次の通りです。

  • スマホが近くにないと不安そう
  • 通知に敏感になる
  • ながらスマホをしてしまう

それぞれ解説していきます。

スマホが近くにないと不安そう

ADHDを抱えるお子さんがスマホ依存になっている兆候の一つ目は、スマホが近くにないと不安そうな状態が見受けられることです。

この状態はゲーム依存症とも似ており、食事中や勉強中でもついついスマホを見てしまいます。

それに親御さんが怒ってスマホを取り上げてしまうとADHDの特性である多動性が脳内に影響し、スマホのことで頭が一杯になり集中力がどんどん削られていくでしょう。

通知に過敏になる

また通知に敏感になるのもスマホ依存の兆候です。

音が鳴ったらTPOをわきまえずにスマホを見てしまう状態になると学校の授業中に見てしまうこともあります。

家の中だけならまだしも、学校でもスマホを気にしているなら依存度があがっている証拠です。

ながらスマホをしてしまう

最後はながらスマホです。

ながらスマホとは、勉強しながらスマホを使ってしまったり、食事中にも限らずスマホを触ったりすることを指します。

仮にスマホ依存気味のお子さんがいる場合には、まずは食事中もスマホの通知音を気にしているかどうかチェックしてみましょう。

そもそも食事中に『スマホを気にする』『スマホを手に取る』などは、マナーとして許されることではないので、スマホ依存であるかどうかにかかわらずやめさせましょう。

ADHDを抱えるお子さんがスマホ依存からゲーム依存になる兆候

スマホ依存はスマホ依存だけで終わらないのが怖いところです。

というのも、スマホ依存はゲーム依存に発展する可能性があるからです。

では一体どのようにしてスマホ依存からゲーム依存になるのでしょうか?

具体的には次の通りです。

  • 生活よりもゲームを優先してしまう
  • 生活に悪影響があるのにやめられない
  • ゲームができないとイライラしてしまう

それぞれ解説していきます。

生活よりもゲームを優先してしまう

ADHDを抱えるお子さんがスマホ依存からゲーム依存になる兆候は、生活よりもゲームを優先してしまうことです。

生活よりもゲームを優先するのは、食事時間を極端に短くしてゲームをするといった状態を指しています。

スマホ依存は相手がいないと何もできませんが、ゲーム依存は1人で完結してしまうため、一層生活にかける時間は少なくなってしまいます。

生活に悪影響があるのにやめられない

このような状況が続くと、当然朝は起きられませんし宿題にも手をつけられません。

すると学校の成績は下がり続け、体調も悪くなる一方です。

SNS依存は先ほどもお伝えしたように、話す相手が居てはじめてコミュニケーションを取れるので深夜には眠れますが、ゲーム依存の場合はエンドレスにゲームをしてしまいます。

ゲームができないとイライラしてしまう

最後の兆候はゲームができないとイライラしてしまうことです。

ADHDを抱えるお子さんは脳にも多動性や衝動性の特性が影響してしまうので、今すぐゲームをしたいといった欲求が出ると大事なことを延期してでもゲームをしてしまいます。

このような状況に陥ると、親御さんが注意してゲームを取り上げたとしてもゲームをしたいのにできないといった状況の中で落ち着かず、集中力もなくなりイライラした状態がずっと続いてしまいます。

ADHDを抱えるお子さんがスマホ依存にならないようにするためには?

ここまでADHDを抱えるお子さんがスマホ依存からゲーム依存になる点について解説してきましたが、最後の項目では前の段階にあたるスマホ依存症にならないための対処法をお伝えしていきます。

具体的には次の通りです。

  • スクリーンタイムを利用する
  • 生活時間をきちんと見直す
  • 特性とうまく付き合う

それぞれ解説していきます。

スクリーンタイムを利用する

スマホ依存にならないようにするための一つ目の対処法は、スクリーンタイムを利用することです。

iPhoneには標準機能として搭載されていますが、Androidの場合スクリーンタイムが搭載されていない機種もあります。

そのため、お子さんに対してスマホを与える場合にはスクリーンタイムが標準装備になっているものを利用しましょう。

スクリーンタイムを設定した後は、お子さんが勝手に設定を解除しないようパスワードを管理してください。

生活時間をきちんと見直す

スマホ依存やゲーム依存になる原因の1つに生活時間が乱れていることもあげられます。

これは発達障害の子に限らず、多くのお子さんが必ず注意しなければいけないことです。

学校と勉強、そして塾と忙しい毎日を送っている場合、当然スマホをずっと触っている時間はありません。

仮にスマホを触る時間を作るとすると、夜の睡眠時間を削ってとなることが多くなります。

ですからきちんとした生活時間を守ることはスマホ依存にならないための対処法だと覚えておきましょう。

特性とうまく付き合う

最後は社会的生活ができるように、特性と上手に付き合えるようにすることも必要です。

ADHDを抱えるお子さんがSNSではなく、学校でコミュニケーションを取るためにはスマホに頼っていてはいけません。

具体的には次の順番で特性との付き合い方をマスターしていきましょう。

  • ADHDの特性を知る
  • 親御さんが随時注意しながら改善する

それぞれ解説していきます。

ADHDの特性を知る

ADHDを抱える子でも自らの特性をきちんと理解している子どもは少ないです。

例えば「なぜ思ったことを口にしてしまうのか?」「先生の言うことを理解しづらいのか?」など、理由を言える子はいないのではないでしょうか?

これらの情報は他者から伝えられなければ自覚できませんし、自覚がないと克服しようとも思いません。

ですからまずはお子さんにADHDの特性を理解させてあげるところからスタートしてください。

親御さんが随時注意しながら改善する

そしてもっとも身近なアドバイザーになるのはやはり親御さんです。

お子さんの特性を理解し「どうしたら社会でうまくやっていけるか?」をお互いで見つけあっていきましょう。

ADHDのお子さんがスマホ依存になると、ゲーム障害にまで発展する可能性が高い!?

スマホ依存はADHDを含む発達障害を抱えるお子さんだけでなく、他のお子さんもなりやすい依存症です。

それだけでなく社会人でも程度の差こそあれスマホ依存は多いので、まず注意すべきは親御さんのスマホの使い方なのかもしれません。

そして子どもの場合はスマホ依存からゲーム障害に一直線に進んでしまう可能性が高いですから、お子さんのスマホの使い方には十分に注意してください。

現代人の生活は今やスマホがないと成り立たないのかもしれませんが、これほど多くの人がスマホ依存になる恐れがあるといった認識はきちんと持っておきたいものです。

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この記事の著者

房前 みなみ / 発達障害コミュニケーション指導者

体を動かすのが大好き、誰とでも仲良くなれるタイプです。学生時代は陸上部に所属し、負けるのが大嫌い。とにかく強くなりたくて部活が終わった後も自主練!「勉強よりも部活!!」というタイプでした。なので、勉強にはかなり苦労しました…。でも、母が頼んでくれた家庭教師の先生のおかげで、成績を上げることができました。今度は私も同じように勉強で困っているお子さんのために「家庭教師のあすなろ」のスタッフとして、少しでも勉強を好きになってもらえるようなサポートを心がけています。

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