勉強法

中学生の数学を基礎からやり直す方法|どこまで戻る?学年・単元別に解説

この記事の著者

木村 美紀 / 家庭教師のあすなろ お悩み解決サポーター

「中学生だけど、数学が全然わからない」
「基礎からやり直したいけれど、どこまで戻ればいい?」
「中3なのに中1から復習していて間に合うの?」

数学が苦手になってくると、今学校で習っている問題を何度解いても理解できず、

「もう全部わからない」

と感じてしまうことがあります。

保護者の方も、

「小学校の算数まで戻った方がいい?」
「中1から全部やり直すしかない?」
「受験まで時間がないのに間に合う?」

と不安になるかもしれません。

先に結論をお伝えすると、数学を基礎からやり直すときに、中1の最初からすべて勉強し直す必要はありません。

大切なのは、

  1. 今どの問題で止まっているか確認する
  2. その問題を解くために必要な前の単元を確認する
  3. 最初にできなくなるところまで戻る
  4. 基本問題を解けるようにする
  5. 少しずつ今学校で習っている内容につなげる

という順番です。

たとえば中2の「一次関数」がわからない場合、一次関数だけを繰り返しても理解できないことがあります。

原因を調べると、

「比例・反比例がわからない」
「座標がわからない」
「一次方程式が解けない」

ところで止まっていることもあります。

さらに一次方程式が解けない原因が、

「文字式」
「正負の数」
「分数の計算」

にある場合もあります。

数学は、このように前に習った内容を使いながら次の内容へ進む教科です。

だからこそ、

「今わからない単元」ではなく、「最初にわからなくなったところ」を見つけること

が、数学を基礎からやり直す第一歩です。

この記事では、中学生が数学を基礎からやり直す方法を、中1・中2・中3の学年別、つまずいている単元別にわかりやすく解説します。

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もくじ

中学生が数学を基礎からやり直すなら「中1から全部」は必要ない

数学が苦手になると、

「中1の教科書を最初から全部やり直そう」

と考えることがあります。

もちろん、中1の最初から復習する方法も間違いではありません。

ただ、中2・中3で学校の授業や受験勉強も進めなければならない場合、すでにできる内容まで全部復習すると時間がかかります。

おすすめなのは、

簡単な問題を解きながら「できる・怪しい・できない」に分ける方法

です。

たとえば、

正負の数はできる。

文字式もできる。

一次方程式になると間違える。

という場合は、正負の数を何十問も解き直す必要はありません。

一次方程式の少し前まで戻り、

「どこからわからなくなるか」

を確認します。

数学のやり直しは、

「全範囲を復習すること」ではなく「抜けている基礎を見つけて埋めること」

と考えましょう。

数学が苦手なのは「今習っている単元」が原因とは限らない

数学では、ある単元を理解するために、それ以前の知識を使うことが多くあります。

たとえば中2で習う一次関数では、

  • 正負の数
  • 文字式
  • 方程式
  • 比例・反比例
  • 座標

など、中1までに習った内容を使います。

そのため、

「一次関数が苦手だから一次関数を100問解こう」

と考えても、前提となる計算や方程式で止まっていれば、同じ間違いを繰り返すことがあります。

文部科学省の中学校学習指導要領でも、数学は「数と式」「図形」「関数」「データの活用」などの領域に分けながら、学年をまたいで内容を発展させていきます。

また、中学校の数学を学ぶ際に、小学校で習った整数・小数・分数などの計算を補充的に学習することも考えられています。

つまり、

中学生が小学校の算数まで戻ることも、必要であれば遠回りではありません。

まずチェック|数学はどこからわからなくなった?

「数学が全部わからない」

という場合は、まず次の問題ができるか順番に確認してみましょう。

全部を本格的に解く必要はありません。

それぞれ数問ずつ解いてみて、

「ここまではできる」

という地点を探します。

チェック1|小学校の計算はできる?

まず確認したいのが、

  • たし算・ひき算
  • かけ算・わり算
  • 小数の計算
  • 分数のたし算・ひき算
  • 分数のかけ算・わり算
  • 割合

です。

特に中学生になって数学が急に苦手になった子の場合、

「実は分数の計算で止まっていた」

ということがあります。

たとえば、

1/2+1/3

のような計算で、

「分母をどうすればいいのかわからない」

という場合は、中学校の方程式を進める前に分数の計算を復習した方が理解しやすくなります。

チェック2|正負の数を計算できる?

次に確認したいのが、中1最初の重要単元である「正の数・負の数」です。

たとえば、

3-5

-2+7

-3×4

-12÷(-3)

などを計算できるでしょうか。

ここで、

「+と-がつくとわからなくなる」
「マイナス同士の計算で混乱する」

という場合は、正負の数から戻ります。

正負の数は、その後の文字式・方程式・関数でも何度も使います。

チェック3|文字式を計算できる?

次に、

3x+2x

5a-2a

3×x

6x÷2

のような文字式を確認します。

特に、

「xって何?」
「数字と文字をどう計算するの?」
「3xを3+xだと思ってしまう」

という場合は、文字式の基礎からやり直します。

文字式は、その後の方程式・連立方程式・関数・展開・因数分解などにつながる重要な内容です。

チェック4|一次方程式を解ける?

たとえば、

x+3=8

2x=10

2x+3=9

のような問題を確認します。

簡単な方程式で止まる場合は、

  • 正負の数
  • 文字式
  • 等式

のどこでつまずいているか確認します。

特に、

「移項すると符号が変わる」

というルールだけを覚えていて、なぜそうなるのかわからない場合は、基本的な問題を使って等式の考え方から確認してみましょう。

チェック5|比例・反比例の式やグラフがわかる?

y=2x

のような式を見たときに、

  • xに数字を入れてyを求められる
  • 表を作れる
  • 座標をとれる
  • グラフを書ける

でしょうか。

ここで止まっている場合は、中2の一次関数を始める前に比例・反比例を復習した方が理解しやすくなります。

数学の「戻る場所」がわかる|つまずき別やり直しマップ

ここからは、

「この単元がわからないなら、どこまで戻ればいい?」

を具体的に見ていきます。

正負の数がわからない場合

まず確認するのは、

  • 整数のたし算・ひき算
  • かけ算・わり算
  • 計算の順序

です。

これらが問題なければ、正負の数そのものを復習します。

-3+5

-2-4

(-3)×(-4)

のような基本問題から始めます。

文字式がわからない場合

戻る候補は、

  • 正負の数
  • 四則計算
  • 計算の順序

です。

特に文字式の問題で計算ミスが多い場合は、文字そのものではなく、正負の数の計算で間違えていないか確認します。

一次方程式がわからない場合

戻る候補は、

  • 正負の数
  • 文字式
  • 分数の計算

です。

たとえば、

x/3=2

や、

1/2x+3=5

で止まる場合、方程式ではなく分数計算が原因かもしれません。

比例・反比例がわからない場合

戻る候補は、

  • 割合
  • 文字式
  • 座標

です。

「y=2x」の式そのものは計算できても、グラフになるとわからない場合は、座標の読み方から確認しましょう。

連立方程式がわからない場合

中2の連立方程式でつまずいているなら、

  • 文字式
  • 一次方程式
  • 正負の数

を確認します。

特に計算途中で間違える場合は、連立方程式そのものより、正負の数や文字式の計算ミスが原因になっていることがあります。

一次関数がわからない場合

戻る候補は、

  • 比例・反比例
  • 座標
  • 一次方程式
  • 文字式

です。

一次関数では、

y=ax+b

という式だけでなく、

表
式
グラフ

を行き来する必要があります。

まず比例の、

y=ax

を理解できているか確認しましょう。

図形の証明がわからない場合

戻る候補は、

  • 角の性質
  • 平行線
  • 三角形
  • 合同条件

です。

証明問題が苦手だからといって、文章を書く練習だけをしても難しいことがあります。

まず、

「なぜこの角とこの角が等しいのか」
「どの合同条件を使うのか」

を判断できる状態にします。

展開・因数分解がわからない場合

中3の展開・因数分解で止まる場合は、

  • 文字式
  • 単項式・多項式の計算
  • 正負の数

を確認します。

たとえば、

3x×2x

や、

2x(x+3)

がうまく計算できなければ、因数分解へ進む前に文字式の乗法まで戻ります。

平方根がわからない場合

平方根では、

  • 整数
  • 素因数分解
  • 累乗
  • 分数

などを使います。

「√がついた瞬間に全部わからない」

という場合も、最初は、

√4=2

√9=3

のような基本から始めれば構いません。

二次方程式がわからない場合

戻る候補は、

  • 一次方程式
  • 展開
  • 因数分解
  • 平方根

です。

特に因数分解を利用する二次方程式では、因数分解ができなければ先へ進めません。

二次方程式だけを繰り返すのではなく、その直前の因数分解を確認しましょう。

関数y=ax²がわからない場合

戻る候補は、

  • 比例
  • 一次関数
  • 座標
  • グラフ

です。

式とグラフの関係がわからない場合は、一次関数まで戻って、

「xが変わるとyがどう変わるのか」

を確認します。

三平方の定理がわからない場合

戻る候補は、

  • 平方根
  • 二乗
  • 直角三角形

です。

公式だけを、

a²+b²=c²

と暗記しても、平方根の計算ができなければ答えまでたどり着けません。

小学校の算数まで戻った方がいい中学生のサイン

中学生なのに小学生の問題をやることに抵抗を感じる子もいます。

ですが、中学校数学の土台には小学校算数があります。

次のような場合は、小学校の内容まで一度戻ってみてもよいでしょう。

  • 分数のたし算・ひき算ができない
  • 分数のかけ算・わり算が混乱する
  • 小数の計算でよく間違える
  • 割合の意味がわからない
  • 速さ・時間・距離の関係がわからない
  • 計算の順序で迷う

特に、

分数・小数・割合

は中学校数学でも繰り返し使います。

小学校まで戻ることを、

「遅れている」
「恥ずかしい」

と考える必要はありません。

10分で復習できる内容を曖昧なままにして、その先の問題で何時間も悩む方が大変です。

中1で数学を基礎からやり直す場合

中1で数学がわからなくなった場合は、比較的戻る範囲を絞りやすい時期です。

まず、

  1. 小学校の四則計算
  2. 小数・分数
  3. 正負の数
  4. 文字式
  5. 一次方程式

を順番に確認します。

特に中1では、

「正負の数はなんとなくできていたけれど、文字式からわからなくなった」

というケースがあります。

この場合は、文字式から戻ればよく、小学校の算数を全部やり直す必要はありません。

反対に、正負の数でも計算が難しい場合は、小学校の計算まで戻ります。

中2で数学を基礎からやり直す場合

中2になると、

  • 式の計算
  • 連立方程式
  • 一次関数
  • 図形
  • 確率

などが出てきます。

中2で急に数学が難しくなったと感じた場合、まず中1の、

  • 正負の数
  • 文字式
  • 一次方程式
  • 比例・反比例

を確認します。

特に、

連立方程式が苦手
→一次方程式

一次関数が苦手
→比例・反比例

へ戻ると、つながりを理解しやすくなります。

中1の全範囲ではなく、現在つまずいている単元につながっている部分だけ戻るのがポイントです。

中3で数学を基礎からやり直す場合

中3では高校受験が近づくため、

「中1からやり直している時間はない」

と焦ることがあります。

しかし、基礎が抜けたまま入試問題を何十問解いても、解説を読んで終わってしまうことがあります。

中3ほど、

全部戻るのではなく「必要なところだけ戻る」

ことが大切です。

まず中1・中2の基本問題を少しずつ解き、

○=自力でできる

△=少し怪しい

×=できない

に分けます。

そして、△と×だけ復習します。

特に受験を意識するなら、

  • 正負の数
  • 文字式
  • 方程式
  • 連立方程式
  • 比例・反比例
  • 一次関数

など、ほかの単元にもつながりやすい基礎を優先します。

数学を基礎からやり直すなら「計算」から始めるべき?

多くの場合、計算は優先して確認したい部分です。

なぜなら数学では、

「考え方は合っているのに計算で間違える」

だけで正解できなくなるからです。

ただし、

数学のやり直し=計算問題だけをひたすら解くこと

ではありません。

数学のつまずきは、

  • 計算方法を忘れている
  • 公式の意味がわからない
  • 問題文の意味を読み取れない
  • 図と式を結び付けられない
  • どの解き方を使えばいいかわからない

など、人によって違います。

計算はできるのに文章題だけできないのであれば、計算ドリルを100問追加するより、

「文章のどの数字を使う?」
「何をxとする?」
「何を求める問題?」

と整理する練習の方が必要です。

数学の基礎問題集は何冊やればいい?

数学が苦手な状態で、問題集を何冊も買う必要はありません。

むしろ、

簡単な問題集を1冊決めて、間違えた問題を解き直す

方が進めやすくなります。

問題集を選ぶときは、

  • 基礎問題が中心
  • 1ページの問題数が多すぎない
  • 解説が詳しい
  • 途中式が載っている
  • 今の自分でも解ける問題がある

ものを選びましょう。

「簡単すぎるかな?」

と感じるくらいから始めても構いません。

今の目的は、

「難しい問題集を終わらせる」

ことではなく、

自分一人で解ける問題を増やすこと

です。

解説を読めばわかるのに、自分では解けないのはなぜ?

数学が苦手な子によくあるのが、

「答えを見るとわかる」
「先生の説明を聞けばわかる」
「でも一人だと解けない」

という状態です。

これは、

「わかる」

と

「自力で解ける」

が別だからです。

解説を読んだ直後は、その手順を覚えているので解けることがあります。

そこでおすすめなのが、

  1. まず自力で解く
  2. 間違えたら解説を読む
  3. 途中式を確認する
  4. 答えと解説を閉じる
  5. 最初からもう一度解く
  6. 翌日、同じ問題をもう一度解く

という方法です。

翌日も何も見ずに解ければ、かなり理解できてきたと判断できます。

途中式は必ず書いた方がいい?

数学が苦手な場合は、途中式を書くことをおすすめします。

途中式がないと、間違えたときに、

「どこで間違えたのか」

がわからなくなるからです。

たとえば、

2x+3=11

という問題なら、

2x=8

x=4

と書きます。

途中式があれば、

計算を間違えたのか
符号を間違えたのか
式の変形を間違えたのか

を確認できます。

数学のやり直しでは、

答えが合ったかだけでなく、どこまで正しく考えられたかを見る

ことが大切です。

数学を基礎からやり直す7日間の勉強例

「今日から何をやればいいかわからない」

という場合は、まず1週間だけ次のように進めてみてください。

1日目|どこで止まっているか確認する

中1の簡単な問題から、

  • 正負の数
  • 文字式
  • 一次方程式
  • 比例・反比例

を数問ずつ解きます。

中2・中3なら、自分が今困っている単元につながる前学年の問題も確認します。

この日は、

「何点取れたか」

より、

最初にできなくなる単元はどこか

を探してください。

2日目|最初につまずいた単元を復習する

たとえば一次方程式で止まったなら、一次方程式の基本問題だけを解きます。

そこで文字式にも不安があるとわかったら、文字式へ戻ります。

1日に何十ページも進める必要はありません。

3日目|同じ単元を何も見ずに解く

2日目に勉強した問題を、答えや解説を見ずにもう一度解きます。

できなかった問題には印をつけます。

4日目|1つ先の内容へ進む

基本問題ができるようになっていれば、少しだけ次の内容へ進みます。

正負の数
↓
文字式
↓
方程式

のようにつなげます。

5日目|学校で今習っている問題を1問だけ解く

戻り学習だけで終わらせず、今学校で習っている問題にも一度戻ります。

以前は全くわからなかった問題でも、

「この計算ならわかる」

という部分が出てくるかもしれません。

6日目|間違えた問題だけ解き直す

1~5日目に間違えた問題だけをもう一度解きます。

全部を最初からやり直す必要はありません。

7日目|1日目と同じ問題を解く

1日目にできなかった問題を、もう一度解いてみましょう。

確認するのは、

「100点になったか」

ではありません。

1週間前より、自力でできる問題が増えたか

です。

1問でも増えていれば、戻る場所は合っている可能性があります。

数学のやり直しは1日何分やればいい?

必要な勉強時間は、現在の理解度や学年によって違います。

ですが、数学が苦手で勉強そのものを嫌がっている場合は、

「毎日2時間数学」

のような計画を最初から立てなくても構いません。

まず15分なら、

5分:前日の間違い直し

5分:基礎問題

5分:学校で習っている問題

という使い方もできます。

慣れてきたら少しずつ増やします。

大切なのは、

「今日は1時間勉強した」

ではなく、

「昨日できなかったこの問題が、今日は一人で解けた」

を増やすことです。

学校の授業と戻り学習はどちらを優先する?

これは非常に大切なポイントです。

数学を基礎からやり直すからといって、学校の授業を完全に止めてしまうと、さらに差が広がることがあります。

そのため、

戻り学習+現在の授業

を並行するのがおすすめです。

たとえば30分勉強するなら、

20分:戻り学習

10分:今日学校で習った内容

という形でも構いません。

現在の授業をすべて理解しようとしなくても、

「今日出てきた公式を見る」
「例題を1問だけ確認する」
「わからないところに印をつける」

だけでも構いません。

戻り学習で基礎がつながってくると、以前より授業の説明が理解できるようになることがあります。

定期テストが近いのに基礎ができていない場合は?

定期テストが1週間後なのに、

「数学を中1からやり直さないとまずい」

と気づくこともあります。

この場合、すべてを最初からやり直すのは現実的ではありません。

まず今回のテスト範囲を確認し、

その範囲を解くために必要な基礎だけ戻る

ようにします。

たとえば今回の範囲が一次関数なら、

  • 比例
  • 座標
  • 方程式

を必要に応じて確認します。

連立方程式なら、

  • 一次方程式
  • 文字式
  • 正負の数

です。

テスト前は、

「中1を全部復習してから中2へ」

ではなく、

今回必要な基礎をピンポイントで補う

と考えましょう。

高校受験が近くても基礎からやり直して大丈夫?

高校受験が近くなると、

「今さら基礎問題をやっていていいの?」

と焦るかもしれません。

しかし、基礎計算や方程式が曖昧な状態で難しい入試問題だけを解いても、なかなか得点にはつながりません。

まず過去問や模試などを見て、

  • 基本計算で落としている
  • 方程式が解けない
  • 関数の基本問題で落としている
  • 図形の基本事項を忘れている

など、失点している場所を確認します。

そして、必要なところだけ戻ります。

受験生の場合は、

「中1から全部」ではなく「入試で点を取るために必要な基礎を優先」

することが重要です。

数学の基礎をやり直すときにやらない方がいいこと

問題集を最初から最後まで全部やろうとする

「基礎からやり直す」と聞くと、問題集の1ページ目から全部進めたくなることがあります。

ですが、すでにできる単元まで何度も繰り返す必要はありません。

最初に簡単な問題で確認し、できるところは飛ばしましょう。

答えを見ながら解く

解説を見ながら途中式を書けば、問題を解けたように感じます。

しかし、本当に確認したいのは、

「何も見ずにできるか」

です。

解説を読んだら一度閉じ、最初から自力で解いてください。

難しい問題に時間をかけすぎる

基礎からやり直している途中で、応用問題1問に30分かける必要はありません。

まずは基本問題を自力で解けるようにすることを優先します。

公式だけを丸暗記する

公式を覚えることも必要ですが、

「この問題にはこの公式」

だけを丸暗記すると、少し違う問題になったときに使えなくなることがあります。

例題を使って、

「何を求める公式なのか」
「どの数字を入れるのか」

まで確認しましょう。

丸付けだけして終わる

数学では、

×だった
↓
答えを見る
↓
赤ペンで正解を書く
↓
終了

になってしまうことがあります。

大切なのはその後です。

解説を確認したら、

答えを隠して、自分でもう一度最初から解く

ところまで行いましょう。

保護者は「何年生の問題?」より「どこまでできる?」を確認しよう

中2や中3のお子さんが、小学校や中1の問題で止まっていると、

「こんなの前に習ったでしょ」
「中3なのに大丈夫?」
「もっとちゃんと復習しておけばよかったのに」

と言いたくなることもあると思います。

ですが本人も、

「数学がわからないことはわかっている」
「でも、何から勉強したらいいのかわからない」

状態かもしれません。

そんなときは、

「なんでできないの?」

ではなく、

「この計算ならできそう?」
「ここまではわかる?」
「どの問題から難しくなる?」

と確認してみてください。

「できない場所を探す」のではなく「できる場所を見つける」

という考え方です。

できる地点が見つかれば、そこから1つずつつなげ直すことができます。

一人で「戻る場所」を見つけるのが難しい場合もある

数学が苦手な子ほど、

「どこがわからないの?」

と聞かれても、

「全部」
「わからないところがわからない」

と答えることがあります。

これは珍しいことではありません。

たとえば一次関数の問題で間違えていても、

一次関数がわからないのか
方程式がわからないのか
正負の数で計算ミスをしているのか

本人には判断できないことがあります。

その場合は、学校の先生、塾、家庭教師などに、

「今習っているところを教えてほしい」だけでなく、「どこからつまずいているか確認してほしい」

と相談する方法もあります。

戻る場所がわかれば、勉強する範囲を大きく絞ることができます。

中学生が数学を基礎からやり直すときによくある質問

数学が全くわからない中学生は何から始めればいいですか?

まず、小学校の分数・小数などの基本計算と、中1の正負の数・文字式・方程式を簡単な問題で確認しましょう。

全部を最初から勉強するのではなく、最初にできなくなる単元を探し、そこから復習します。

中2ですが中1数学からやり直した方がいいですか?

中1の内容すべてをやり直す必要はありません。

連立方程式が苦手なら一次方程式、一次関数が苦手なら比例・反比例というように、現在困っている単元につながる内容を優先して確認してください。

中3から中1数学をやり直しても間に合いますか?

中1の全範囲を最初から復習するのではなく、簡単な問題で理解度を確認して、できていない単元だけ復習しましょう。

受験が近い場合は、基本計算・方程式・関数など、ほかの問題にもつながりやすい基礎を優先します。

中学生なのに小学校の算数まで戻ってもいいですか?

必要であれば戻って構いません。

特に分数・小数・割合などは中学校数学でも使います。

小学校の内容を短時間で確認することで、中学校の問題が理解しやすくなる場合があります。

数学をやり直すなら、どの問題集がいいですか?

難しい問題集より、基礎問題が中心で、解説や途中式が詳しく載っているものがおすすめです。

何冊も使うより、まず1冊を決めて、間違えた問題を自力で解けるようになるまで繰り返しましょう。

数学は毎日やった方がいいですか?

できれば短時間でも定期的に触れるのがおすすめです。

特に計算は、長期間空けるより、少量でも繰り返した方が忘れにくくなります。

最初は1日10~15分程度から始めても構いません。

解説を読めばわかるのにテストでは解けません。どうすればいいですか?

解説を読んだあと、必ず答えを閉じて最初から自力で解いてみましょう。

さらに翌日、同じ問題を何も見ずに解くと、本当に理解できているか確認できます。

まとめ|数学を基礎からやり直すなら「学年」ではなく「最初につまずいた場所」まで戻ろう

中学生が数学を基礎からやり直すときに大切なのは、

「中1から全部やり直す」

ことではありません。

まず、

  1. 簡単な問題を解いて現在地を確認する
  2. 最初にできなくなる単元を見つける
  3. 必要なら前学年・小学校まで戻る
  4. 基本問題を自力で解けるようにする
  5. 間違えた問題を翌日もう一度解く
  6. 少しずつ今の学校の授業につなげる

という順番で進めてみてください。

一次関数がわからないなら比例へ。

連立方程式がわからないなら一次方程式へ。

方程式がわからないなら文字式へ。

文字式がわからないなら正負の数へ。

正負の数でも計算が難しければ、小学校の分数や四則計算へ。

このように、

「わからないところから1つずつ戻って、できるところとつなぐ」

ことが数学のやり直しでは大切です。

中2・中3だからといって、前の学年へ戻ることをためらう必要はありません。

10分戻ることで、その先の1時間がわかるようになることもあります。

家庭教師のあすなろでは、今学校で習っている問題だけを教えるのではなく、お子さんが「どこからわからなくなったのか」を確認し、必要なところまで戻りながら学習を進めることを大切にしています。

また、戻り学習だけになって学校の授業との差が広がらないように、学校の授業を活かした短い予習・復習も組み合わせながら進めています。

「数学が全部わからない」
「中1からやり直した方がいいのかわからない」
「問題集をやっているのに、同じところで何度も間違える」

という場合は、まず今のお子さんが、

「どこまでなら一人でできるのか」

を確認するところから始めてみてください。

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