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通信制高校・サポート校を徹底比較|向いている子の特徴や学費・進路支援も紹介

この記事の著者

曽根 大樹 / 家庭教師のあすなろ 事務責任者

「通信制高校やサポート校って、全日制とどう違うの?」
「通信制とサポート校、制度や学び方、費用の違いがよくわからない…」
「進学や就職に支障はないのか心配」
このように、お子さんの進路について悩みや不安を抱えている親御様も多いのではないでしょうか。
今回は、通信制高校とサポート校の違いをはじめ、メリット・デメリットや発達障害を抱えているお子さんへの対応、学費について解説します。
お子さんの個性や状況に応じた学校を選択できるよう、ぜひ本記事を参考にしてみてください。

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通信制高校とサポート校の違いとは

通信制高校とサポート校の違いは次のとおりです。

  • 通信制高校とは?
  • サポート校とは?
  • 両者の仕組み・学習スタイルの比較

順番に説明します。

通信制高校とは?

通信制高校とは、文部科学省が定めた高等学校教育の一形態で、自宅学習を中心に、レポート提出やスクーリング、試験を通じて単位を取得し、卒業を目指す教育機関です。
学年制ではなく単位制が基本であるため、お子さん一人ひとりのペースに合わせて学習が進められます。
登校の頻度は学校により異なりますが、年間に数回〜月1回程度のスクーリングで済むことも多く、通学が難しいお子さんにとって大きな利点となっています。
ただし、自己管理能力がある程度求められるため、計画的に課題をこなせない場合は単位を落とすリスクがあります。
また、担任との接点が少なく、孤立感を抱きやすい点も指摘されています。

サポート校とは?

サポート校とは、通信制高校に通うお子さんを対象に、学習や生活面を支援するための教育機関です。
正式な「学校」ではなく、あくまで通信制高校と連携して運営される民間の学習支援機関という位置づけになります。
サポート校の主な役割は、通信制高校の学習内容に対する補助、進路指導、メンタルケア、登校習慣の形成など、多岐にわたります。
学力面で不安があるお子さんや、生活リズムを整えたいお子さんにとって、少人数制のきめ細かな指導が魅力です。
一方で、サポート校は運営主体が民間の場合が多いため、学費が高額になるケースが多く、内容も学校によってばらつきがあります。

両者の仕組み・学習スタイルの比較

通信制高校とサポート校は密接に関わっているものの、その役割や学習スタイルには以下の表のような違いがあります。

比較項目通信制高校サポート校
法的な位置づけ文部科学省の認可を受けた「高等学校」通信制高校の補助機関
主な役割高卒資格の取得を目指すための単位認定・卒業判定学習支援、生活指導、進路サポート、メンタルケア
学習スタイル自宅学習が中心。レポート提出+スクーリング平日通学型も多く、一般的な高校に近いスタイルでの学習が可能
単位の取得方法レポート、スクーリング、試験などの評価によって取得通信制高校の単位取得をサポートするが、直接は単位を認定しない
教員との接点少ない。担任はいるが、接触頻度は低い少人数制や個別指導を取り入れた教室が多く、教員との関わりが密
通学の頻度年に数回~月1回程度週3~5日程度
精神面のサポート学校によって異なるが、個別対応は限定的な場合が多いカウンセラー常駐など、メンタルサポートが手厚い場合が多い
学費公立なら数万円〜、私立はやや高め民間運営のため、数十万円~100万円超の場合もある
特徴的なメリット自分のペースで学べる、登校負担が少ない学習・生活両面でのサポート、人とのつながりが持てる

通信制高校やサポート校に通うメリットとデメリット

通信制高校やサポート校に通うメリットとデメリットは下記のとおりです。

  • サポート校のデメリットとは?通う前に知っておくべき点/li>
  • 通信制高校の課題の量・学習の難しさ
  • 「通信制高校は人生終わり」は本当か?

それぞれ解説します。

サポート校のデメリットとは?通う前に知っておくべき点

サポート校の課題として挙げられるのが、学費の負担です。
公立通信制高校が比較的安価であるのに対して、サポート校は民間の教育機関が運営しているため、年間で数十万円〜100万円を超えることもあります。
通信制高校の学費とは別でかかり、家計にとって負担になります。
また、サポート校は民間運営のため、提供される教育の質にばらつきがあるのも事実です。学習サポートが手厚い学校もあれば、形式的なフォローにとどまってしまうところもあり、通ってみた結果、「期待したほど学力が伸びなかった」「人間関係でトラブルがあった」という声が出ることもあります。

通信制高校の課題の量・学習の難しさ

通信制高校のメリットは、自分のペースで学習できることにありますが、裏を返せば自己管理能力が必要ということです。
通信制高校では、科目ごとに決められたレポート課題を期日までに提出する必要があり、その量は思っている以上に多く感じられることもあります。
複数の科目を並行して履修する場合、課題の進捗管理ができないと、提出が遅れ、単位未取得という結果になってしまうこともあるのです。
小学生の段階でつまずきがあったまま中学校・高校へ進学している場合、課題の意味自体が理解できず、モチベーションを失ってしまうこともあるため、家庭での学習支援や外部の学習サポートが不可欠になります。

「通信制高校は人生終わり」は本当か?

インターネット上には、「通信制高校に通っている=将来が不利」といったネガティブな情報も見られます。
知恵袋やSNSなどでは、「やめとけ」「就職に不利」「人生終わった」といった過激な表現が並び、これを見た親御様は不安になるでしょう。
しかし、結論から言えば、通信制高校に通っているからといって将来が閉ざされることはありません。
重要なのはどの高校に通ったかよりも、どう過ごすかという姿勢です。

通信制高校・サポート校の学費比較と注意点

通信制高校・サポート校の学費比較と注意点は下記のとおりです。

  • 通信制高校とサポート校の学費相場
  • 学費が高いと言われる学校の特徴
  • 無償化・補助制度の対象になるのか?

順番に見ていきましょう。

通信制高校とサポート校の学費相場

前提として、通信制高校とサポート校は、制度上は別の教育機関であることから、それぞれに学費が発生します。
通信制高校は、国が認可する正式な高校教育機関であり、公立か私立かによって費用が異なります。
公立通信制高校の場合、年間の学費はおおむね3〜5万円程度と安価であり、経済的な負担は比較的軽く済みます。
一方、私立の通信制高校では、学費が年間10万〜30万円程度かかるケースが一般的です。
これに対して、サポート校は民間が運営する教育支援機関であるため、学校ごとに費用体系が大きく異なり、年間で50万〜150万円ほどかかることもあります。
これは、授業料だけでなく、施設使用料、教材費、行事費、個別対応費用などが含まれているためです。
一部のサポート校では「全日制のような登校スタイル」が整っており、その分人件費やサポート体制が充実しているため、費用も上がる傾向にあります。

学費が高いと言われる学校の特徴

通信制高校やサポート校の中には、学費が高額であることが話題になる学校も存在します。
その多くは、いわゆるブランドがあるサポート校や、都市部に展開する有名校に見られる傾向です。
たとえば、おおぞら高等学院は、豊富な選択科目やキャリア教育、進学指導などが評価される一方で、コースによっては年間100万円以上の費用がかかることもあり、学費が高いと感じる親御様も少なくありません。
注意したいのは、「学費が高い=サポートが手厚い」とは限らない点です。
学費の多寡だけに目を奪われず、本当にその費用に見合う支援が受けられるのかどうか、内容や実績をしっかり確認することが大切です。
実際に説明会や体験授業に参加し、現場の空気を確かめた上で判断することをおすすめします。

無償化・補助制度の対象になるのか?

高等学校の授業料については、「高等学校等就学支援金制度」によって一定の無償化が進められています。
通信制高校もこの制度の対象となっており、世帯の所得状況に応じて私立高校であれば、月額最大で9,900円が国から支給される仕組みです。
通信制の公立高校の場合は、月額520円です。
ただし、この制度はあくまで「通信制高校」の授業料が対象であり、サポート校の学費には適用されない点に注意が必要です。
その代わり、自治体によっては独自の補助制度を設けている地域もあり、所得条件を満たせば一部の補助が受けられることもあります。
また、教育ローンや分割納入制度を用意している学校も多いため、経済的な事情がある場合は早めに学校側へ相談すると良いでしょう。
費用を抑えたい場合は、通信制高校単独での通学や、公立通信制への進学も選択肢に入れることで、全体の学費を抑えながら高卒資格を目指すことが可能です。
学費面の条件だけで判断するのではなく、お子さんの適性や家庭の支援可能な範囲をすり合わせながら検討していくことが求められます。

発達障害・軽度知的障害を抱えているお子さんに合う学校に通信制高校は入るのか?

発達障害・軽度知的障害を抱えているお子さんに通信制高校は合っているのか以下のポイントを確認しましょう。

  • 発達障害を抱えている中高生の高校進学の選択肢
  • 通信制高校やサポート校での対応実態

順番に解説します。

発達障害を抱えている中高生の高校進学の選択肢

発達障害をを抱えているお子さんが高校進学を目指す場合、選択肢は大きく分けて「特別支援学校」「全日制高校」「通信制高校(+サポート校)」の3つに分かれます。
軽度の発達障害や知的障害を抱えているお子さんの場合、地域の特別支援学校高等部に進学するケースもありますが、通常の高校課程の中で学びたいお子さんもいます。
全日制高校への進学は、学力基準や集団生活への適応が求められるため、環境によっては合わない場合もあります。
自分のペースで学習できる通信制高校や、生活面の支援が受けられるサポート校は、個々の特性に配慮した柔軟な学びの場として、支持を集めています。
入試に関しても、通信制高校は学力試験よりも書類選考や面接重視であることが多く、学力よりも学ぶ意欲が重視される傾向があります。
そのため、中学時代に不登校だったり、発達障害により内申点が伸びなかった場合でも、チャレンジしやすいでしょう。

通信制高校やサポート校での対応実態

通信制高校やサポート校の中には、発達障害や軽度知的障害を抱えているお子さんへの支援に積極的に取り組んでいる学校も存在します。
たとえば、カウンセラーや特別支援教育コーディネーターを配置し、お子さんの特性に合わせた学習計画を立てたり、困ったときに相談しやすい仕組みを整えたりしている学校もあります。
また、通学頻度が少ない通信制高校のスタイルは、対人関係で疲れやすいお子さんにとって大きなメリットです。
反対に、サポート校では少人数制のクラスや個別指導が用意されていることがあり、集団行動が苦手でも安心して過ごせる環境が整えられていることもあります。
通信制高校やサポート校は、「発達障害があるから無理」と一概に判断するのではなく、お子さんの個性と希望に応じて可能性を広げられる場所でもあります。
特性を理解し、支えてくれる環境さえあれば、誰もが自分のペースで高校生活を送り、卒業までたどり着くことができるのです。

通信制高校とサポート校はどちらが自分に合う?

通信制高校とサポート校、どちらが合うかのポイントは下記のとおりです。

  • 「サポート校いらない」と感じるのはどんな人?
  • 高卒資格を得るにはどちらを選ぶべき?
  • 保護者が知っておきたい「親の気持ち」と進路支援

それぞれ見ていきましょう。

「サポート校いらない」と感じるのはどんな人?

通信制高校に通うお子さんの中には、「サポート校には通わず、自分ひとりでやっていける」と感じることもあります。
実際、サポート校を利用せずに通信制高校単体で学び、卒業するお子さんもいます。
このようなお子さんに共通するのは、自己管理能力が高く、学習に対する意欲や習慣があるということです。
与えられたレポートを期限内に提出できる、スクーリングの日程を自分で把握して出席できる、必要な時には自分から学校へ問い合わせや相談ができるといった力があれば、サポート校を利用しなくても通信制高校だけで十分に対応できます。
逆に、計画的な学習や生活リズムの維持が苦手な場合は、サポート校が大きな支えとなるため、最初から併用を前提に進めると安心です。

高卒資格を得るにはどちらを選ぶべき?

結論から言えば、高卒資格が発行されるのは通信制高校です。
サポート校はあくまでも学習支援の場であり、卒業証書は出しません。
つまり、サポート校に通っていても、提携する通信制高校での単位取得と卒業条件を満たさなければ、高卒資格は得られないということです。
そのため、サポート校を選ぶ際は、必ずどの通信制高校と提携しているのかを確認し、その高校の卒業条件をよく理解しておく必要があります。
また、サポート校によっては、大学進学に特化したカリキュラムを用意している場合や、特定の専門分野(美容・IT・デザインなど)に力を入れているところもあります。
サポート校はあくまで補助であり、本体は通信制高校です。
この前提をきちんと理解したうえで、サポート校をどう活用するかを考えていきましょう。

保護者が知っておきたい「親の気持ち」と進路支援

お子さんが通信制高校やサポート校への進学を希望したとき、親御様の多くは「本当に大丈夫だろうか」「この進路で社会に出られるのか」といった不安を抱えるものです。
全日制高校と比べて世間の認知度がまだ十分とは言えない通信制・サポート校については、周囲からの目も気になるでしょう。
しかし、そうした不安を乗り越えるために大切なのは、親御様自身が「お子さんにとって何が一番良い環境か」を軸に考えることです。
通信制やサポート校という選択肢は、あくまでも遠回りではなく、お子さんに合った進み方に過ぎません。
進路が決まらない、あるいは決められないまま時間が過ぎていくと、お子さんも自信をなくしてしまいがちです。
そんなときは、家庭内で焦らせるのではなく、少しずつ選択肢を整理し、学校見学や体験入学などを一緒にすることで、進路への意欲が湧いてくることもあります。

まとめ:違いを理解して、自分に合った進路を見極めよう

通信制高校とサポート校は、それぞれが異なる役割と特徴を持った教育機関です。
どちらも一見似ているようでいて、制度の仕組みや学び方、かかる費用、サポート体制には明確な違いがあります。
漠然としたイメージやネットの断片的な情報だけで判断するのではなく、それぞれの特徴をしっかり理解し、お子さんにとって適した進路を見極めることが大切です。
学校の情報をしっかりと集め、お子さんの希望や気持ちに寄り添いながら、無理のない進路選びを進めていくことが、安心できる未来へとつながっていきます。
ぜひ、今のお子さんに合った環境を見つけ、前に進んでいくサポートをしてあげてください。

お子さんの勉強でお困りのお母さんへ

  • ゲームやYouTubeばっかりで全然勉強しない
  • 勉強のやり方がわかってない
  • テストではいつも平均点以下…
  • 塾に行っても、なかなか結果が出ない
  • 通信教材も三日坊主。どんどん溜まっちゃう
  • 不登校や発達障害で勉強が遅れている

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この記事の著者

曽根 大樹 / 家庭教師のあすなろ 事務責任者

私自身、不登校になった期間があります。でも、あるキッカケのおかげで立ち直ることができ、学校に通うことができました。勉強にも苦労しました。とても厳しい部活で成績が悪いと練習に参加できないため、家に帰ってから必死に勉強しました。でも、疲れていて集中できない。勉強のやり方もわからない。気持ちばかりが空回り…。そんな状態を救ってくれたのが友達のお父さんでした。時間や勉強の仕方を少し工夫するだけで成績は伸ばせることを教えてくれました。ちょっとしたキッカケや工夫で状況は大きく変えられることを、自分の経験を活かして、一人でも多くのお子さんに伝えていきたいと思います。

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