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高校で進級できないかも…留年の原因・影響・今すぐ親ができること

この記事の著者

曽根 大樹 / 家庭教師のあすなろ 事務責任者

「進級できないかもしれないと連絡があったけれど、このまま高校を卒業できるの?」
「進級できなかったら、進学や就職にどんな影響があるの?」
「塞ぎ込んでしまって、お子さんとどう接すればいいのかわからない…」
このように戸惑いや不安を抱えている親御様も少なくありません。
親御様によるサポートや、留年に至る傾向を知っておくことで、高校での留年は人生のつまずきではなく、やり直しや成長のきっかけとなります。
この記事では、留年してしまう原因や留年が将来に与える影響など、親御様が知っておきたい情報をわかりやすく解説します。
今、お子さんのためにできることを見つけていきましょう。

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もくじ

高校で留年してしまう主な原因とは?

高校で留年してしまう主な原因は以下のとおりです。

  • 成績不振による留年と救済措置の有無
  • 出席日数が足りずに進級できないケース
  • 呼び出しや勧告から見える留年の前兆

それぞれ解説します。

成績不振による留年と救済措置の有無

高校では、各教科で定められた成績基準を満たせなかった場合に留年となります。
一般的に「評定平均が〇点以上」「必修科目で赤点がないこと」などの条件が設けられており、これらを満たせないと進級が難しくなります。
ただし、公立高校・私立高校ともに、すぐに留年が確定するわけではなく、補習や再試験といった救済措置が用意されているケースが多いです。

出席日数が足りずに進級できないケース

高校では、授業に出席することも進級のために重要です。
授業の出席率が一定の基準を下回ると、いかに成績が良くても単位認定されず、結果として進級ができなくなるというルールがあります。
4分の1から3分の1以上の欠席があると単位取得が難しくなります。
出席日数の不足は、本人の生活リズムの乱れや精神的な不調、家庭環境の影響など、根本的な要因が絡んでいることが多いため、早めの対応と支援が必要です。

呼び出しや勧告から見える留年の前兆

高校での留年は突然決まるものではありません。
実際には、担任や教科担当からの面談や家庭への連絡、成績不振の通知など、複数の前兆があります。
注意が必要なのは「呼び出し」や「進級に関する勧告」を受けた場合です。
これらは、成績や出席の状況に改善が見られない場合に行われるもので、いわば警告です。
これらの前兆を見逃さず、早めに対応することが、留年を防ぐポイントになります。

どんな人が高校で留年する?共通する特徴とは

高校で留年する人の共通する特徴は次のとおりです。

  • 生活習慣や学習態度の問題点
  • 女子や私立校に見られる傾向
  • 留年の割合や確率は?意外と多い?

順番に紹介します。

生活習慣や学習態度の問題点

留年の原因の1つに、生活リズムの乱れがあります。
夜更かし・朝寝坊が常態化していると、登校できない・遅刻が続くといった問題が発生しやすくなります。
また、日々の授業に集中できないため、成績にも影響が出てきます。
以下のような傾向がある場合、進級に支障をきたす可能性があるため注意しましょう。

  • 授業中の私語やスマホ使用が多く、集中できていない
  • 宿題や課題の提出が遅れがち、あるいは未提出
  • テスト前でも勉強せず、一夜漬けや無勉強で臨んでいる
  • わからないことを放置し、質問や復習をしない

単なるやる気の問題に見えるかもしれませんが、実際には自己管理能力の不足や、学習に対するモチベーションの低下、心身の不調が背景にあることもあります。

女子や私立校に見られる傾向

留年と聞くと男子生徒のイメージを持つ人も多いかもしれませんが、実は女子生徒も留年することは珍しくありません。
完璧主義からくる精神的な疲れや、摂食障害や身体症状に伴う不調などの場合です。
また、私立高校では進級基準が厳しく設定されている学校もあり、1つでも単位を落とすと留年という判断を下されることがあります。
一方で、手厚いフォロー体制を整えている私立学校には、個別面談やカウンセリング、補習制度などの支援があり、早期発見・対応ができれば回避できる場合もあるでしょう。

留年の割合や確率は?意外と多い?

文部科学省が実施した調査によると、令和3年度に高校を留年した人数は8,268人。
高校在籍者の0.3%が留年している計算になり、一定の割合で生じています。
出席日数不足や成績不振の累積が進級基準に達しないと、たった1教科の単位でも進級できない場合があります。
また、私立高校では内部進学に関わる進級判定が厳しいため、成績基準を満たせないお子さんが一部留年になるという構造もあるため、留年は特別なことではないとわかります。

高校の「留年」はいつ決まる?タイミングと通知の流れ

高校の留年が決まるタイミングと通知の流れは以下のとおりです。

  • 成績・出席状況が確定する時期とは
  • 親や本人への伝達タイミングとその方法
  • 進級・留年が決まった後の手続きと流れ

順番に説明します。

成績・出席状況が確定する時期とは

留年の判断材料となる主な要素は「成績」と「出席日数」です。
これらは、基本的に学年末の最終試験が終わった後、教員による会議を通して最終的に確定されます。
多くの高校では、次のようなスケジュールで進級の可否が決まっていきます。

  • 3学期末の期末試験終了(2月〜3月)
  • 補習・追試の実施(必要な場合)
  • 成績会議(学年末)
  • 校長決裁(正式決定)

留年が確定するのは学年末の成績会議以降になりますが、兆候はそれ以前から見えています。

親や本人への伝達タイミングとその方法

進級の可否が判断された後、学校からお子さんおよび親御様へ連絡が行われます。
伝達方法には、以下のようなパターンがあります。

  • 電話連絡での報告
  • 三者面談・呼び出し面談
  • 書面での通知

通知のタイミングは学校によって多少異なりますが、卒業式の数週間前〜春休み前後に行われることが多く、その後の進路対応や転校準備に備える時間が設けられます。

進級・留年が決まった後の手続きと流れ

留年が決まった場合、そのまま同じ高校で再履修するのか、他校へ転校するのかによって対応が変わってきます。
同じ高校で再履修する場合は、新学期から再度同じ学年で出席する、または再履修する教科の計画が組まれるといった対応です。
留年生は「もう1年同じ学年に在籍する」ことになるため、新しいクラスメイトと一緒に授業を受けることになります。
精神的に負担を感じるお子さんも多いため、学校側もできる限り配慮をおこなうことが一般的です。
転校する場合は、在籍校に退学届を提出し、新しい高校(通信制・定時制など)への編入手続きを行います。
いずれにしても、留年が確定した時点で焦らず、今後の方針についてお子さん・担任と相談することが大切です。

「高校で留年=人生終わり」じゃない理由

「高校で留年=人生終わり」じゃない理由は下記のとおりです。

  • 実際に立ち直った人たちの体験談
  • 落ち込む前に知ってほしいメンタルケアの方法
  • ネット情報に振り回されないために

それぞれ説明します。

実際に立ち直った人たちの体験談

留年を経験した後、前向きに高校生活をやり直し、進学・就職につなげた人は多くいます。以下に実例をご紹介します。

例1:留年を貴重な人生経験に変え、美容師として活躍
高校1年で出席不足から留年した咲やんさんは、親御様や担任のサポートもあり、高校を4年で卒業。
卒業後は2年間美容専門学校に通い、美容師として10年以上働いています。

参考:【体験談】高校での留年が人生にマイナスになってしまうかもと不安なあなたへ

例2:不登校になり留年し、難病にかかっても、通信大学に進学し、在宅ワークで自分のペースで働くゆずさん
不登校が続き、留年が確定したBさんは、難病で高校を中退するも、高卒認定を取得。
大学受験に向けて勉強するが、体力的に通学が難しく、通信大学に進学し、在宅ワークで自身の経験も発信しています。

参考:高校留年は人生終わり?【結論:まったく終わりじゃない】

落ち込む前に知ってほしいメンタルケアの方法

留年が確定した直後は、落ち込みや焦り、不安が募るのは当然です。
しかし、感情に飲み込まれすぎないよう、次のような心のケアを意識してみましょう。
まず、自分を責めすぎないでください。
「どうしてもっと頑張れなかったんだろう」と思うのは自然ですが、過去を責め続けても解決にはなりません。
この経験をどう生かすかに目を向けることが大切です。
生活のリズムを整え、必要であれば専門家の力を借りましょう。
長期間にわたって気分の落ち込みが続く、何も手につかないといった場合は、心療内科や精神科、カウンセリングの利用も視野に入れてください。

ネット情報に振り回されないために

SNSや掲示板などには、「留年=落ちこぼれ」「就職できない」といった意見が目に入りますが、これらに過剰に反応しすぎるのは避けましょう。
実際には、留年経験があっても、立ち直って進学・就職・結婚・子育てと人生を歩んでいる人がたくさんいます。
ネット上の匿名の声よりも、身近な信頼できる大人の言葉や、実際の経験者の話に耳を傾けることが大切です。

進級・卒業を目指すために今できる選択肢

以下の進級・卒業を目指すために今できる選択肢を確認してください。

  • 成績や出席による救済措置の可能性
  • 転校・通信制・定時制高校という選択肢
  • 家庭教師や学習支援の活用で再挑戦を

それぞれ詳しく見ていきましょう。

成績や出席による救済措置の可能性

まず確認しておきたいのは、成績や出席に関する救済措置が残されていないかという点です。
多くの高校では、一定の基準を下回るお子さんに対して、再試験や追試、補習などの機会を設けています。
出席日数が足りていない場合でも、医師の診断書がある、特別な事情が認められるなどの理由があれば、柔軟に対応してもらえるケースもあります。
担任や学年主任などと面談を行い、進級の見込みについて確認しておくことは重要です。

転校・通信制・定時制高校という選択肢

現在の高校での継続が難しいと感じた場合、環境を変えるのも有効な選択肢です。
精神的な負担が大きい場合や、友人関係や雰囲気が合わないといった理由で通学が苦痛になっているならば、別の形で高校卒業を目指す方法も良いでしょう。
通信制高校は、自分のペースで学習を進められる柔軟なスタイルが特徴です。
登校日数は限られており、レポートの提出と年数回のスクーリングをこなせば、卒業に必要な単位を取得できます。
定時制高校は、午後や夕方から授業が始まるため、昼間に働きながら通学することが可能です。
また、私立高校を中心に、年度途中や学年の切り替え時期に転校を受け入れている学校もあります。
どの選択肢を選ぶにしても大切なのは、お子さんにとって無理のない環境であることです。

家庭教師や学習支援の活用で再挑戦を

これまでの学習内容に不安が残る場合や、自分一人では勉強のペースを保てないと感じているなら、家庭教師や学習支援のサービスを活用して、学力の立て直しを図りましょう。
家庭教師は、お子さんの理解度や性格に合わせて丁寧に指導を行ってくれるため、基礎からしっかりと見直したい人や、学校の授業についていけなかった人におすすめです。
また、個別指導型の学習塾やオンライン学習サービスも選択肢のひとつです。
通学が難しい場合や、人前で質問しづらいタイプのお子さんにとっては、自宅で安心して学べるオンライン環境が相性の良い場合もあります。
学び直しは、お子さんのペースで確実に取り組むことが大切です。
焦らず、お子さんに合った方法で一歩ずつ進んでいくことで、再び進級や卒業を目指す力を養うことができます。

高校留年が将来に与える影響とは?

高校留年が将来に与える影響の一例は以下のとおりです。

  • 就職時にどう見られる?企業のリアルな声
  • 大学進学・受験への影響と対応策
  • 資格取得や専門学校でのリスタート

それぞれ解説します。

就職時にどう見られる?企業のリアルな声

就職活動をおこなう際、履歴書や面接の場で「高校での留年」が話題になることは確かにあります。
しかし、企業側がその事実だけで即座に不採用を決めるケースはごく一部です。
実際、多くの企業では、留年した背景や、その後の行動に注目しており、誠実に説明すれば大きな問題にはなりません。
たとえば、「体調不良で一時期通学が難しかったが、回復後は出席状況や成績も改善した」「生活習慣の見直しと学習意欲の向上に努めた」といった前向きなストーリーは、むしろ評価される場合さえあります。
企業が見ているのは、失敗の有無よりも、その失敗をどう乗り越えたか、どんな姿勢で取り組んできたかという人間性の部分です。

大学進学・受験への影響と対応策

高校での留年が大学進学に影響を与えることはありますが、それもお子さんの状況によって異なります。
一般受験において、学年が1年遅れたこと自体が合否に直接響くことはありません。
大学側は受験時点の学力や志望理由、面接での対応などを重視しており、「何歳で卒業したか」よりも「何を学びたいか、どう努力してきたか」に焦点を当てます。
一方で、指定校推薦や内部推薦などの推薦入試を利用したい場合は注意が必要です。
高校内での評定平均や出席日数が基準に達していないと、推薦の対象から外れてしまうこともあるため、留年後に推薦を希望する場合は早めに学校側と相談し、戦略的に履修や学習計画を立てる必要があります。

資格取得や専門学校でのリスタート

専門学校では、実務的なスキルを身につけられるため、高卒後すぐに職業に直結したキャリアを築きたい人におすすめです。
IT系や介護・医療系など、一部の業界では資格や技術の有無が重視されることが多いため、高校での留年経験が問題にならないどころか、年齢よりも実力が重視されます。
専門学校でも、出願資格は「高卒」または「高卒見込み」であることが基本なので、留年しても卒業できれば進学は可能です。

高校留年を防ぐためにご家庭でできること

高校留年を防ぐためにご家庭でできることは次のとおりです。

  • 生活リズムと学習環境を整える
  • 早めの相談と記録確認がカギ
  • 家庭・学校とのコミュニケーションを深めよう

順番に説明します。

生活リズムと学習環境を整える

高校生にとって、日々の生活リズムは学業の土台となります。
夜更かしや昼夜逆転が習慣化すると、朝の登校が難しくなり、次第に遅刻や欠席が増えてしまいます。
その結果、出席日数不足により単位を落とすリスクが高まるのです。
このような事態を防ぐためには、まず家庭内での生活リズムを整える努力が求められます。起床時間・就寝時間を一定に保ち、朝ごはんをしっかり食べるといった基本的な生活習慣を、家族全体で意識することが効果的です。
また、スマートフォンやゲームの使用時間を見直すことも、夜更かし防止には欠かせません。

早めの相談と記録確認がカギ

学校からの成績通知や出席状況の連絡が来たとき、それをただ眺めるだけで終わってしまっては意味がありません。
その内容をしっかり把握し、必要であれば早めに担任や教科担当の先生と連絡を取り、現状を確認・共有する姿勢が大切です。
家庭と学校が協力体制を築くことで、担任や学年主任も適切なサポートを行いやすくなり、最悪の事態を防ぐことにつながります。

家庭・学校とのコミュニケーションを深めよう

お子さんが学校生活に前向きに取り組むためには、家庭と学校が連携して支える必要があります。
そのためには、定期的な情報共有とコミュニケーションが不可欠です。
親御様はお子さんが学校での出来事や友人関係について話しやすい雰囲気づくりを心がけましょう。
学校での不安やストレスを口に出せないまま溜め込んでしまうと、知らないうちに不登校や成績不振につながってしまうこともあります。
進級に関わる大切な時期には、学校側の判断基準や支援制度の内容についてしっかりと確認し、親御様の考えや要望もしっかりと伝えましょう。

まとめ:高校で留年しても、やり直せる未来がある

高校での留年は、誰にとっても大きな出来事です。
不安や焦り、自信の喪失といった感情が一気に押し寄せ、「このまま人生が止まってしまうのではないか」と思い詰めるお子さん、親御様も少なくありません。
しかし、これまで見てきたように、留年は決して終わりではありません。
留年に至る背景はそれぞれであり、そこに至るまでの過程には、生活リズムの乱れや学習のつまずき、心の不調、人間関係の悩みなど、さまざまな事情が複雑に絡み合っています。
それをひとつずつ丁寧に整理し、現状を受け入れることが、次に進む一歩となるでしょう。

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この記事の著者

曽根 大樹 / 家庭教師のあすなろ 事務責任者

私自身、不登校になった期間があります。でも、あるキッカケのおかげで立ち直ることができ、学校に通うことができました。勉強にも苦労しました。とても厳しい部活で成績が悪いと練習に参加できないため、家に帰ってから必死に勉強しました。でも、疲れていて集中できない。勉強のやり方もわからない。気持ちばかりが空回り…。そんな状態を救ってくれたのが友達のお父さんでした。時間や勉強の仕方を少し工夫するだけで成績は伸ばせることを教えてくれました。ちょっとしたキッカケや工夫で状況は大きく変えられることを、自分の経験を活かして、一人でも多くのお子さんに伝えていきたいと思います。

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