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注意欠陥/多動性障害

【ADHDの忘れ物】忘れてしまう原因と対処法を詳しく解説!

この記事の著者

田中 繁 / 発達障害コミュニケーション指導者

「うちの子ADHDだから忘れ物が多くて」
「どうして忘れ物しちゃうの?」
「忘れ物しないようにするには?」

こんなことでお悩みではありませんか?

ADHDを抱えるお子さんの特徴として、忘れ物が多いというものがあります。

小学校や中学校では忘れ物をしたとしても先生が対応してくれることのほうが多いので問題にはなりにくいと言っても、先生にも周囲にも「迷惑をかけちゃってるな…」と焦ってしまいますよね。

さらに大人になってから忘れ物ばかりしていると、仕事に支障をきたし社会生活でも失敗ばかりするようになってしまいます。

ですから、忘れ物が多い子に対しては、今すぐにでも対策をスタートしていきましょう!

そこで今日は、忘れ物が多い原因や理由について解説し、対処法も紹介していきます。



忘れ物が多いのはADHDの特性が問題?

ADHDを抱えるお子さんの忘れ物が多いのは、特性が原因です。

というのも、ADHDは衝動性や多動性、そして不注意といった特性があり、この3つが複雑に関連しあっているからです。

衝動性や多動性も忘れ物に関して影響を与えますが、不注意が一番影響を与えます。

ですから、不注意の特性が強くでている不注意優勢タイプのお子さんだと、忘れ物が多くなる傾向にあると考えておきましょう。

各特性について、より具体的に解説していきます。



衝動性

衝動性に関しては、今にもしたいことを優先してしまい、今行っていることを忘れてしまう特性であると覚えておきましょう。

具体的な行動の事例は次の通りです。

● 片付けをしていたらゲームをしていた
● 勉強をしているとおもったら漫画を読んでいた
● 授業中にふらっといなくなる

このような状態になるため、忘れ物を促してしまう事例としては、次のような場合が考えられます。

● 準備をしている最中に準備を忘れてゲームをしてしまう
● メモを見ながら考え事をしてしまって見ているつもりになってしまう
● 先生が準備するものを口頭で伝えているのに他の事をしている

このようになると、忘れ物が多くなってしまうは当然と言えます。



多動性

また衝動性と同じような特性をもつのが、多動性です。

ほとんどの場合、衝動性と忘れ物をするシチュエーションが被ってしまうと考えておきましょう。

そのため、準備をする時間をきちんと設定し、抜け漏れがないよう親御さんとチェックすれば対策になります。



不注意

最後の特性は、不注意です。

不注意は、忘れ物にもっとも影響を与える特性といっても過言ではないでしょう。

不注意優勢型と呼ばれるADHDを抱えるお子さんは、次のような行動を起こしてしまいます。

● 忘れ物をしないように連絡帳やプリントを確認しても抜け漏れがある
● 忘れ物をしないように準備をするけど部屋が散らかっていて探せない
● 準備をするといった計画的行動ができずに結局忘れ物をしてしまう

このように、忘れ物につながる行動が多くなります。

とはいえ、小・中学校は忘れ物をしても何とかなる場合が多く、大人になってから仕事でのミスが頻発して、やっとADHDと気が付いた人も多いです。

こうなると、社会生活に不安を抱えながら、忘れ物をしないトレーニングを積むことになるので、親御さんはお子さんの一年間を通して忘れ物をした回数を数え、あまりにも多い場合には、今すぐ始めましょう。



ADHDを抱えているお子さんの特徴【忘れ物もあり】

先ほどまでADHDの特性について詳しく解説してきましたが、次はADHDの各特性ごとの特徴ではなく、全般的な特徴をまとめていきます。

というのも、ADHDは3つのタイプに分けられているものの、各特性が複雑に影響しあっているからです。

衝動性・多動性と不注意の特性が複雑に現れるので、各特徴を押さえておくことはとても大切です。

具体的には次のような特徴が、代表例として扱われます。

● 整理整頓が苦手
● スケジュールを立てるのが苦手
● 大事なことを後回しにしてしまう
● 数秒前に考えていたことを忘れてしまう
● 忘れ物が多い

それぞれの特徴を詳しく見ていきましょう。



整理整頓が苦手

ADHDを抱えるお子さんの特徴の一つ目は、整理整頓が苦手なことです。

というのも、整理整頓には何をどこに入れるのかといったマルチタスクが求められるからです。

基本的にADHDはマルチタスクが苦手なため、整理整頓も苦手になります。

これには次のスケジュールを立てるのが苦手という特徴も関係します。



スケジュールを立てるのが苦手

先ほど、整理整頓が苦手といった特徴について解説しましたが、ADHDは計画自体を立てるのも苦手です。

整理整頓や家事といった作業は、いつ・何を・どうするのかといった計画を、頭の中で立てて行っていると思いますが、ADHDを抱えるお子さんは簡単にできません。

頭の中でスケジュールを立てようにも、多動性や衝動性の特性が働き、考えがまとまらないのです。

こういった日常生活の些細な点からも、お子さんがADHDではないかと推測できます。



大事なことを後回しにしてしまう

また大事なことを後回しにしてしまうのも、ADHDの特徴です。

先ほどのスケジュールの点と同様に、大事なことをメモに残しておいても、他のタスクのことを考えてしまって、どんどん後回しにしてしまいます。

そうすると期限が迫ってきて、結局、期日ギリギリになってから仕上げてしまうといったことが多くなります。

それに大事なことに対して掛かる時間を見誤ってしまうと、提出期限に間に合わないという事態も考えられます。



数秒前に考えていたことを忘れてしまう

大事なことを後回しにする特徴には、数秒前に考えていたことを忘れがちになる特徴も影響します。

さまざまな考え事を日頃から行っているのがADHDを抱えるお子さんなので、メモを見ながらも他事を考えてしまいます。

「スケジュールの管理をしなくちゃ」と考えても、数秒後にはスケジュールの管理をしていたこと自体を忘れてしまうでしょう。

そうすると大事なことを見落としてしまい、期限に間に合わないという事態が起こります。



忘れ物が多い

最後は繰り返しになりますが、忘れ物が多いといった特徴もあげられます。

忘れ物は、あくまで結果であって、それまでにどれだけの準備を抜け漏れなく行えたかが重要になります。

ですから、先ほどまでお伝えしてきた特徴が複雑に関係して、忘れ物といった結果につながるといった考え方を持つのが大切です。



ADHDを抱えるお子さんが忘れ物をなくすための方法

ここまでADHDを抱えるお子さんがどのような特徴を持つのかという点をお伝えしてきましたが、ここからは忘れ物をなくすための方法を考えていきましょう。

具体的には次の方法を使って忘れ物をなくします。

1. 夜帰ってきたらすぐに明日の準備をする
2. 朝の決まった時間に点検の時間を作る
3. 先生の言うことはメモをする
4. 連絡帳をきちんと書けるようにする
5. どうしても駄目なら写メを許可してもらう

それぞれ解説していきます。



忘れ物防止法①夜帰ってきたらすぐに明日の準備をする

ADHDを抱えるお子さんが忘れ物をなくすための方法の一つ目は、夜帰ってきたらすぐに明日の準備をすることです。

明日の準備を決められた時間にするといった習慣を作れば、集中力を切らせることなく忘れ物がないようチェックできるようになります。

とはいえ、最初のうちはプリントや連絡帳のチェックで抜け漏れが発生する可能性もあるので、親御さんも一緒に準備をしてあげましょう。



忘れ物防止法②朝の決まった時間に点検の時間を作る

また夜だけの準備時間では足りない可能性もあります。

仮に夜の準備だけでも忘れ物をするようなら、朝決められた時間に起きて、ダブルチェックをする時間を作りましょう。

たとえば、朝起きたら5分後にもう一度持ち物をチェックする習慣を作れば、プリントや連絡帳をダブルチェックするようになり、抜け漏れの頻度が少なくなります。

このように、忘れ物をしないためには、規則正しいスケジュールで動くことが最も大切になってきます。



忘れ物防止法③先生の言うことはメモをする

とはいえ、忘れ物をするというのは、先生の言うことをきちんとメモできていない可能性も考えられます。

たとえば、プリントには書かれていないけど、持っていかなければならないものがあったとしたらどうでしょう?

とくに小学生であれば先生が1人なので問題はありませんが、中学生になると教科担当が変わるため、先生ごとに提出物の伝え方も異なります。

ですから、小学校のうちから先生のいうことをきちんとメモできるようになっておくと、成長してからも役立つスキルになります。



忘れ物防止法④連絡帳をきちんと書けるようにする

先生の言うことをメモするためには、まず連絡帳をきちんと書けるようになっておく必要があります。

『メモを取る』とは、自分が重要だと思ったことを書くことになるので、そもそも重要な事項をきちんと書けなければ意味がありません。

ですから、まずは連絡帳をきちんと書くところからスタートしていきましょう。



忘れ物防止法⑤どうしても駄目なら写メを許可してもらう

ただしADHDの特性や重症度によっては、どうしても連絡帳にきちんと書き移すのは難しくなります。

そこで、利用が可能かどうかを先生に確認してほしいのが、スマホ機能にある写メです。

写メであれば、きちんと黒板を写すだけで、画像データで何度も確認できます。

それに先生の言葉を聞き逃さないようにメモを取るのも、録音機能のあるスマホを使えば簡単です。

このようにどうしてもできないことがあれば、学校側はできるだけ柔軟に対応してくれるので、どんどん頼っていきましょう。

ただし、同時に先生の言うことをちゃんと聞く、それを紙にメモとして残すトレーニングは一緒にやりましょう。

デジタルデータに頼ってばかりでは、何もできなくなってしまいます。



ADHDを抱えるお子さんに対してできる忘れ物対策

ここまでADHDを抱えるお子さんが忘れ物をしなくなるための方法でしたが、次は親御さんがサポートできることについて確認していきましょう。

より具体的には次の通りです。

● 親御さんが慣れるまでお子さんの持ち物をチェックする
● 慣れてきたら一度お子さんに任せてみる
● 持ち物をチェックする曲を習慣化する

それぞれ解説していきます。



親御さんが慣れるまでお子さんの持ち物をチェックする

ADHDを抱えるお子さんに対して親御さんが出来るサポートの一つ目は、お子さんが忘れ物をしないための対策に慣れるまで、親御さんも一緒にお子さんの持ち物をチェックしてあげることです。

もちろん最初のうちは何度もチェックしてあげる必要がありますが、慣れてきたら以下のように、一度お子さんに任せてみましょう。



慣れてきたら一度お子さんに任せてみる

お子さんの持ち物チェックにも慣れてきたら、週5日行なっていたチェックをまずは4日に減らしてみましょう。

その後チェックを減らした日数を含めても忘れ物がなければ、次に3日・2日と減らしていきます。

このようにして、徐々にお子さん自身で持ち物チェックができるようになると、ひとりで出来るようになります。



持ち物をチェックする癖を習慣化する

最後は持ち物をチェックする癖を習慣化することです。

先ほどお伝えした方法を使うと、どんどんお子さん1人で持ち物をチェックできるようになります。

これが習慣化するまでには、最低でも1年は掛かるので、時折、親御さんもチェックも絡めながら、徐々に慣れさせていきましょう。



ADHDを抱える子の忘れ物は、親子で一緒にチェック習慣を作ってしまおう!

繰り返しになりますが、忘れ物というのは結果であり、それまでに至る過程でのミスが忘れ物につながります。

そのため、忘れ物をなくそうと考えるのであれば、親御さんとお子さんがADHDの特性を理解し、不利になりやすい特性を克服していくことが重要です。

あまり難しく考えず、「一緒に明日の準備しよう」「忘れ物がないかチェックしてみようか?」と、親子で一緒に忘れ物チェックの習慣を作ってしまえば、お子さんも少しずつ「忘れないようにしよう」という自覚が生まれてくるはずです。

私たちのサイトでは、お子さんと親御さんに役立つ、『勉強』『学校生活』『教育』などの様々な情報を取り扱っています。『発達障害』の記事も沢山あるので、興味がある方はぜひ参考にしてみてくださいね。

この記事の著者

田中 繁 / 発達障害コミュニケーション指導者

中学・高校とハンドボールに熱中し、高校では全国ベスト16、インターハイ春夏出場を達成しました。その分、勉強はホント苦手で…。高校受験もギリギリまで部活をしていて、いざ受験勉強を始めても、どこから勉強していいのかわからず、時間ばかり無駄にしていました。そこからお願いした家庭教師の先生に、一から勉強のやり方を教わってからは成績もメキメキ上がり、無事志望校に合格することができました。誰でも悩みや不安は必ずあると思います。自分の経験も踏まえて、一番親身にお応えしますので、いつでもご相談くださいね。

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